超分子錯体を用いた光合成酸素発生錯体の機能研究

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超分子錯体を用いた光合成酸素発生錯体の機能研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
成田 吉徳(九州大学・有機化学基礎研究センター・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
マンガン含有酵素には酸素発生機能を持つものが特有に存在している。マンガンカタラーゼや光合成反応中心に存在する酸素発生錯体が見いだされているもののその正確な構造や反応機構については多くの点が未解明である。そこで本年度はこの両者の反応を共通して再現しうる機能モデル錯体として各種のマンガンイオン間間隔をもつマンガポルフィリン二量体を合成しそのカタラーゼ反応活性を測定した。マンガンイオン間距離を3.8-13.0Åの間で広範囲に設定した二量体を用いて検討した結果、4.0Åの場合に最も高い活性を示した。一方、この反応の速度論的解析、酸素同位体を用いた反応による生成酸素の解析等から過酸化水素分子が同時に触媒中の2個のマンガンイオンと相互作用し、過酸化水素分子のO-O結合がホモリシスしマンガン(IV)_2錯体の生成が律速段階であると結論づけられた。一方、分子力場計算(MM^+)よりマンガンイオン間にペルオキシ架橋を形成する場合、マンガンイオン間距離は4.0Åが最適との結論が得られ、この機構を支持した。反応中に予測されたマンガン(IV)_2錯体を別途合成し、これと過酸化水素の反応速度を測定したところ、酸素発生速度より数倍大きいことが明らかとなり、反応機構を確定することができた。 この反応に重要な因子である窒素塩基の機能についても、一般塩基触媒としての役割と、金属への軸配位子としての効果の2種類が考えられている。本研究において用いたマンガンポルフィリン二量体の特性を生かしてこの2種類の効果の定量的分離評価に成功した。これまでヘム含有酵素ペルオキシダーゼにおける周辺ペプチド残基の役割の定量的考察のためにも明瞭な指針を与えるものと考える。 次に、カタラーゼ反応において最適化されたマンガンイオン間距離を有するポルフィリン二量体を触媒として含水アセトニトリル中で陽極酸化を行うと酸素発生が観測された。各種電気化学的手法を用いることによりこの酸素発生が、マンガン錯体触媒による水の4電子酸化であることが明らかとなった。 続きを見る
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