う蝕細菌の耐酸性因子に対する阻害剤を用いたう蝕予防法の開発

閲覧数: 3
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

う蝕細菌の耐酸性因子に対する阻害剤を用いたう蝕予防法の開発

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
山下 喜久(九州大学・歯学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
本研究の目的はう蝕細菌の耐酸性能に関与する因子を分子レベルで解明し、これに基づいた新しいう蝕予防法を開発することである。 このため、う蝕細菌の耐酸性に関与する遺伝子の特定を目指して、S.mutansGS5にトランスポゾンTn916を導入し、耐酸性能を欠失した変異株を分離した。このようにして得られた変異株のトランスポゾン挿入点に近接した染色体DNAの塩基配列を解析したところ、挿入点の上流部にはdiacylglycerol kinase遺伝子が存在していた。また、この下流部分に位置した遺伝子がコードするタンパク質は大腸菌のsignal伝達に重要な役割を果たしているRAS類似タンパク質と相補性を示すことから、このタンパク質がGTPase活性を持つGTP結合タンパク質であることが明らかとなった。これらの遺伝子の転写をNorthern blot分析で解析したところ、いずれの遺伝子も同一のmRANに転写されており、これらの遺伝子がオペロンを構成していることが明らかとなった。さらに、この部分のDNA塩基配列を広範囲に解析したところ、このオペロンは約10kbpのmRNAからなり、その中には遺伝子の修復に関係しているformamidopyrimidine-DNA glycosylase遺伝子が含まれると推測された。このオペロンにはsignal伝達機構に重要な遺伝子をよび外来からの侵襲に対応した遺伝子がコードされていることから、このオペロンの転写レベルが外環境の変化に対応するものと思われた。そこで、外環境の推移に対してこのオペロンの転写レベルがどの様に変化しているかを、プロモーターを持たないchloramphenicol acetyltransferase遺伝子を用いて調べたところ、pHの低下や高浸透圧によってこのオペロンの転写が誘導されることが明らかとなった。 現在、このオペロンのプロモーター領域を解析し、これらのストレス受容体がどの様な機序で本プロモータを活性化しているかについての研究を進めている。これにより解明される受容体に対して阻害的に働く化学製剤をう蝕予防に応用することが本研究の当初の目的である。今後得られる本研究の成果から、画期的なう蝕予防法が実現するものと確信される。 続きを見る
本文を見る

類似資料: