アスパラギン酸プロテアーゼによる生理活性ペプチドの分解を介した三叉神経機能の調節

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アスパラギン酸プロテアーゼによる生理活性ペプチドの分解を介した三叉神経機能の調節

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
中西 博(九州大学・歯学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1994
概要(最新報告):
最近、カテプシンEならびにDがサブスタンスP等のタキキニン類やfibrobrast growth factor(FGF)等の成長因子を中性領域において非常によく分解することが報告されている。生理活性ペプチドの機能は分解酵素の活性により調節されることが知られており、カテプシンEならびにカテプシンDとの関連が注目される。特にbasicFGF(bFGF)は三叉神経中脳路核に存在する咬筋運動ニューロンならびに咬筋との接合部に高濃度に存在しており、咬筋に対する成長栄養因子または神経伝達修飾物質として働くことが示唆されている。そこで本研究は細胞内の主要なアスパラギン酸プロテアーゼであるカテプシンEならびにDがbFGFの分解調節を介して三叉神経機能(侵害受容、咀嚼運動あるいは顎反射など)を修飾している可能性について検討することを目的として行った。 実験には若齢(2ケ月月齢)ならびに老齢(30ケ月齢)ラットを用い、咬筋におけるカテプシンE、DならびにbFGFの局在を調べるとともに酵素活性を検討した。一次抗体としてはカテプシンE、Dポリクロナール抗体ならびに抗bFGFモノクロナール抗体(bFM-1)を用い、ABC法により免疫染色を行った。また酵素活性の測定では酸変性ヘモグロビンを基質として行った。今回の実験結果より次のことが明らかとなった。 (1)カテプシンDはリソソームを示唆する顆粒状の免疫反応物として、咬筋運動ニューロンの終末ボタン内に円盤状に局在していた。 (2)一方、カテプシンEは咬筋運動ニューロンの終末部にディフューズな免疫反応物として認められた。 (3)カテプシンDならびにEの咬筋における局在様式には、加齢による著明な変化は認められなかった。 (4)bFM-1は0.02-2μg/mlの希釈で用いたが、いずれの場合も特異的な染色は得られなかった。 (5)カテプシンDならびにEの酵素活性は若齢ならびに老齢ラットにおいて著明な差異は認められなかった。 以上の結果より、カテプシンDならびにEは咬筋運動ニューロンの終末に局在していることが分かり、両酵素が神経終末部において生理活性ペプチドの分解調節を介して咬筋運動ニューロン機能を修飾している可能性が強く示唆された。今後、bFGFを含む生理活性ペプチドとカテプシンDならびにEが咬筋運動ニューロン終末部において共存するかどうかを免疫組織化学的にさらに検討したいと考えている。 続きを見る
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