ラット海馬錐体細胞細胞におけるGABA_B作動性slow ISPSのゲート機構

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ラット海馬錐体細胞細胞におけるGABA_B作動性slow ISPSのゲート機構

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
緒方 宣邦(九州大学・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1993
概要(最新報告):
アミノ酸性伝達物質であるgamma-アミノ酪酸(GABA)は抑制性伝達物質として無脊椎動物から哺乳類に至るまで広く存在する。GABAの受容体は古くから知られているクロールチャネルに結合したもの(GABA_A受容体)と、近年その性質が明らかにされつつあるGABA_B受容体がある。GABAB受容体は細胞外からのカルシウムイオンの電位依存性流入を抑制するシナプス前GABA_B受容体とカリウムチャネルの活性化により緩徐な膜過分極を引き起こすシナプス後GABA_B受容体に分けられる。GABA_B受容体結合カリウムチャネルは哺乳類中枢神経系において緩徐な時間経過を持つ抑制性シナプス電位(slow IPSP)を引き起こし、中枢神経興奮性の制御に重要な役割を担っている。GABA_B受容体結合カリウムチャネルによるslow IPSPは、これまで脳切片などの標本を用いて極小電極法により膜電位を記録することにより間接的にその性質が検討されてきた。しかしながら現在に至るまでそのチャネル活動を直接観察した実験は殆ど報告されておらず、GABA_B受容体結合カリウムチャネルの活性化によるシナプス活動の解析の大きな障害となっている。私は培養海馬錐体細胞にパッチクランプ法を適用し、GABA_B受容体結合カリウムチャネルおよびそれによって引き起こされるslow IPSPを記録し、その基本的性質を観察することを試みた。ラットやモルモット等の哺乳類の脳を素早く摘出し特定の脳部位を薄切切片として切出し、脳切片を作成し、海馬錐体細胞を単離培養した。パッチクランプにより、求心神経の電気刺激に応答したシナプス電位を観察した。微小ガラス電極により記録細胞とは別の神経細胞より発する神経線維を刺激することにより錐体細胞にシナプス電流が記録される。このシナプス電流の内、GABA_B受容体拮抗薬であるCGP-35348によって抑制されるコンポーネントをGABA_B受容体によるシナプス電流と考えることができる。このようにして同定されるGABA_B受容体活性化電流は非常に小さく、GABA_A受容体拮抗薬bicucullineによって抑制されるGABA_A受容体活性化電流の10分の1以下であった。現在、使用するラットを出来るだけ成熟したものを用いたり、ナイスタチン法をパッチクランプ法に併用するなどの工夫を行い、GABA_B受容体活性化電流を実験可能な大きさまで増強することに務めている。 続きを見る
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