小腸移植における冷保存および虚血再潅流傷害に関する電子顕微鏡学的研究

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小腸移植における冷保存および虚血再潅流傷害に関する電子顕微鏡学的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Electron Microscopic Study on the epithelial Injury following Preservation and Reperfusion of the Small Intestine
責任表示:
有馬 透(九州大学・医学部・助教授)
ARIMA Tohru(九州大学・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1993-1994
概要(最新報告):
小腸移植において小腸組織が冷保存・再潅流によって受ける傷害から回復するか否かは陰窩細胞のviabilityにかかっている。冷保存・再潅流時の陰窩細胞の形態を電顕レベルで把握し、その変性度と絨毛・陰窩の回復の有無との関連を検討することによって病態解明に寄与することが本研究の目的である。 Lewisラットの空腸片をグラフトとして採取し、4℃のUW液による24時間または48時間の単純浸漬保存の後、Thiry-Vella loopを作成する同系移植を行った。グラフト採取時(対照)、冷保存終了後、移植再潅流開始30分後に組織を採取し検討材料とした。 移植片は24時間冷保存群では全例10日以上生着、即ち絨毛・陰窩の回復がみられ、48時間冷保存群では全例で生着しなかった。冷保存終了時では24時間後、48時間後とも陰窩上部では細胞配列の破綻、個々の細胞の変性等形態変化が著しかった。陰窩下部では両群とも細胞配列は保たれていたが、48時間後では細胞核のヘテロクロマチンが増量し、ミトコンドリア顆粒の増大が認められた。再潅流後は、24時間冷保存群では陰窩上部では変性が強いが下部には核胞体比が大きく細胞小器官の比較的少ない幼若な細胞の集積がみられたのに対し、48時間冷保存群では陰窩下部においても上部同様に細胞変性、配列の破綻が顕著であった。 24時間冷保存群の再潅流後にみられた陰窩下部の幼若細胞の集積は上皮細胞増殖能の保持を示唆するものと考えられる。一方48時間冷保存終了時の核ヘテロクロマチンの増量はクロマチンの不活性化の表れであり、ミトコンドリア顆粒の増大は虚血の結果と解釈されうる。光顕上では観察できないこれらの所見が、小腸組織が回復するか否かの要件をなすものと結論づけられた。 続きを見る
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