HTLV-I関連脊髄症におけるT細胞抗原受容体と抗原の解析

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HTLV-I関連脊髄症におけるT細胞抗原受容体と抗原の解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
原 英夫(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1993
概要(最新報告):
HTLV-I関連脊髄症(HAM)の病因として、種々の説があるが、どのような機序で発症するのか未だ明らかにされていない。HAM/TSP発症のメカニズムの解明のため、次の点について検索を行なった。(1)中枢神経系、特に脊髄組織のどの種類の際暴飲HTLV-Iが感染しているか。(2)脊髄浸潤T細胞は、どのような機序で脱髄を起こしているのか。 HAM/TSP脊髄組織におけるHTLV-I proviral DNAの局在を鋭敏なtwo step PCR in situ hybridization 法を用いて調べたところ、浸潤Tリンパ球の核のみにHtlv-I proviral DNAが認められ、ニューロンやグリア系細胞およびミクログリアには認められなかった。この実験結果より、仮設のスローウイルス感染症や感染神経系細胞に対する免疫反応、感染したミクログリアからのリンフォカインの放出による脱髄などは、否定的であると考えられた。 残る自己免疫機序の仮説を検証するために、脊髄組織に浸潤しているT細胞のT細胞受容体(TCR)Vbeta chain につい解析を行った。その結果Vbeta-Dbeta-Jbeta CDR3 regionに特徴的なアミノ酸配列が認められた。LCASSLXG(G)、LCASSPT(G)、LCASSGRLなどのアミノ酸配列は、多発性硬化症の脳脱髄巣浸潤T細胞Vbeta chain CDR3やラットのmyelin basic protein(MBP)特異的T細胞クローンのVbeta chain CDRアミノ酸配列と一致した。以上よりHAM/TSPにおける脱髄病変の原因として、EAEや多発性硬化症と同じ自己免疫的機序が考えられた。発症の機序として、遺伝的素因のある人にHTLV-Iが感染することによりMBPに対する自己反応性のT細胞が活性化され、中枢神経系へ浸潤し脱髄を起こしている可能性が考えられた。 続きを見る
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胸腺におけるT細胞レパトワ決定機構の解明 by 笹月 健彦; SASAZUKI Takehiko; 福井 宣規; FUKUI Yoshinori
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