高圧下比熱・磁束の同時測定による有機ラジカル磁性の追究

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高圧下比熱・磁束の同時測定による有機ラジカル磁性の追究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
竹田 和義(九州大学・工学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1993
概要(最新報告):
研究結果と考察 (1)反強磁性有機ラジカルの加圧効果 S=1/2の磁性を示す有機ラジカル結晶の多くが反強磁性を示すことは良く知られている。我々は先ず、不対電子が局在しているTANOL、及びやや非局在しているトリフェニルフェルダジル(TVP)の加圧下比熱測定をおこない、圧力pが10kbar以下の範囲では図1に示すようにpの一次に比例して増加することを確認した。この結果をハバードモデルの立場から、分子間のトランスファー積分t、がpあるいは分子間距離rの関数としてt=〓〓となることを推定した2-4)。低温における圧縮率kの値がわかるとtが評価できる。 (2)強磁性有機ラジカルの加圧効果 相のp-NPNNは結晶の対称性まで知られている数少ない三次元有機強磁性ラジカルである。常圧下におけるキュリー温度Tc(p)=0.61±0.02Kは、p=7.2kbarでは、Tc(p)=0.35Kのように、大きく減少することを発見した。圧力を常圧に戻すと、現象は再現する。このように圧力とともに磁気転移温度が減少する例は、極めて珍しく、遷移金属を含む磁気異方性のある化合物で例がある程度である。S-1/2の有機ラジカルにおいては、電子の角運動量が消滅していて、遷移金属イオンのように結晶場の効果は感じない系になっていると考えられるので、キュリー温度の減少は、圧力による電子軌道の対称性の変化と、電子のトランスファー(t)からくる相互作用の変化によるものと考えられる。(1)の反強磁性の場合は、tが増すと反強磁性相互作用が助長する(ハーフフィルドの基底状態)ことを示していると解釈すれば、(2)の場合も加圧で増加した電子移動は、もともと存在している分子間強磁性相互作用に反強磁性的な相互作用を導入すると考えられる。 続きを見る
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