臨床応用可能な抗がん剤耐性マーカーの探索とその克服

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臨床応用可能な抗がん剤耐性マーカーの探索とその克服

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
桑野 信彦(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1993
概要(最新報告):
本年度の我々の研究実績は以下の通りである。 (1)MDR遺伝子の発現が抗がん剤のみならず、発がん剤、熱処理、血清除去などのストレスによって誘導されるSOS遺伝子であることを見出した。その誘導に関与するDNA結合蛋白の同定を進めている。その結果、正と負の制御因子Mdr-NF1とMdr-NF-2の存在を明らかにした。 (2)免疫抑制剤であるFK506やサイクロスポリンの多剤耐性克服効果及びエトポシドの作用増強を見出している。 (3)P-糖蛋白質に関して、基質によって相互作用が異なる新しいモデルを提示した。さらにその薬剤認識構造やATP結合ドメイン構造と機能を明らかにして、阻害剤検索を進め耐性克服の新しい方法を考案しつつある。 (4)シスプラチン耐性に関連して新たに細胞内蓄積が低下したヒトがん細胞株を樹立した。これらの耐性株においてATP依存性のシスプラチンの細胞外放出が促進していた。関連する膜蛋白質及び遺伝子のクローニングを現在進めている。 (5)5-FU耐性に関連してヒト胃癌や結腸癌細胞及びマウスL1210細胞から樹立した耐性株においてチミジン合成酵素及びシハイドロ葉酸還元酵素などの遺伝子の増幅がみられた。さらに核酸関連酵素、膜輸送と耐性との関連性を調べ、さらにロイコポリンやメトトレキセートなどとの併用による効果を検索しつつある。さらにAra-C耐性のT細胞株をヒトレトロウイルスHIV-1の感染より樹立することができた。 (6)カンプトテシン、m-AMSAまたエトポシドなどに対する耐性株を樹立した。DNAトポイソメラーゼIとIIの発現及びその構造変異との関連性を明らかにしつつある。さらに新しいタイプのトポイソメラーゼII阻害剤ICRF-193耐性株を樹立しその新しい変異部位を明らかにしつつある。 (7)ヒト肺小細胞癌細胞からタキソール及びビンデシン耐性株を樹立した。MDR遺伝子とは異なるチュブリンのアセチル化および異性体の出現がみられ、新しい耐性マーカーとして検討を現在進めている。 (8)ヒトレストロウイルスHIV-1の感染によるヒトT細胞白血病細胞株はシチジン・デアミナーゼの亢進とAra-C耐性の獲得がみられた。 続きを見る
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薬剤耐性のヒトゲノム解析の共同研究 by 桑野 信彦; KUWANO Michihiko
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