好酸球の分布からみた真骨魚類の鰓構造

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好酸球の分布からみた真骨魚類の鰓構造

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
及川 信(九州大学・農学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992
概要(最新報告):
【目的】鰓の構造については呼吸機能の観点からはほぼ解明されている。一方、鰓は生体防御においても重要な働きをしていると考えられる。本研究では好酸球を中心とした白血球の鰓弁における分布を手がかりしとて、真骨魚類の鰓の基本構造を再検討した。 【方法】15種の真骨魚(ニジマス、ウナギ、メダカ、サンマ、サヨリ、ボラ、メナダ、セスジボラ、マダイ、クロダイ、マサバ、ウマヅラハギ、ショウサイフグ、マフグ、ヒラメ)の未成魚あるいは成魚31個体の鰓を、光顕的ならびに電顕的に観察した。 【結果】鰓弁表層組織の内側には、コラーゲン性の膜が認められた。この膜は、呼吸性の一次循環路(入・出鰓弁動脈)、非呼吸性の二次循環路[CVS(Cetral Venous Sinus:中心静脈洞)など]、中肋、内転筋などの鰓弁の基本要素全体を包み込んでいた。CVSの広がりはコラーゲン性膜の直下に及んだ。 好酸球は殆どの魚類でコラーゲン性膜の外側の鰓弁表層組織の細胞間隙中に見い出され、特に入・出鰓弁動脈を取り囲む形で高頻度に分布していた。好酸球はニジマス、マダイ、クロダイではCVSからも見い出され、ヒラメではCVSからのみ見い出された。 コラーゲン性膜の外側に隣接する組織は、特に入・出鰓弁動脈を取り囲むような形で、細胞間隙の発達した細網性構造を示し、この構造には鰓弁の長軸に沿った走行性が認められた。このことは遊走性白血球の鰓弁長軸方向への移動性を示唆すると考えられる。 以上の結果から、真骨魚類の鰓弁は基本的にコラーゲン性膜を境にして内外に区分され、外側には血液流路から抜け出した好酸球など遊走性の白血球が存在する細網構造の組織があり、血液循環路(一・二次循環路)はすべて内側に収まっていると考えられる。 続きを見る
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