腐植酸一重金属錯体生成系の平衡解析

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腐植酸一重金属錯体生成系の平衡解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
宮島 徹(九州大学・理学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992
概要(最新報告):
フミン酸(HA)やフルボ酸(FA)の錯平衡研究の目的の一つは、巨視的実験量から分子レベルでの情報(錯種の化学形や平衡定数)を抽出し、更にこれらの情報を用いて様々な条件下(pH、イオン強度)での腐植物質の錯化能を予測する点に置かれている。錯種の化学形を決定し、結合平衡に定数性を見出すためには、官能基であるカルボキシル基や水酸基の分布の不均一性の評価と同時に、HAやFAが高分子イオンである点に注意を払った解析を行う必要がある。本研究ではフルボ酸標準試料(Laurentian Fulvic Acid,LFA)のCa^<2+>イオン結合平衡をモデル系として、2相モデルの腐植物質錯平衡解析への適用性を研究した。LFA-Ca^<2+>イオン結合平衡のpHおよび添加塩(NaCl)濃度、Cs依存性を詳細に調べた。見かけの結合定数(Kca)はLFAのカルボキシル基の解離度(α)の増加に伴い増加した。また同一のαでもCsが大きい程Kcaは小さくなった。このようにKcaは諸条件により変動するので、真の定数を見出すためにはこの静電効果を実験的に決定しなければならない。この補正はCa^<2+>イオン錯平衡実験の際同時測定したpHを用いて決定した見かけの酸解離定数、pKappを用いて可能となる。pKappもαおよびCsの関数として表される(静電効果を反映している)が、Cs≧1moldm^<-3>においてほぼ同一の曲線に収束した。この塩濃度では静電効果は消減し、pKappのαに伴う増加はpKa値の異なるカルボキシル基分布を反映していると考えられる。また、Cs=1moldm^<-3>でのpKapp vs α curveを基準としてCs<1moldm^<-3>での非理想性項、△pK(α)を決定できる。同一のαおよびCsで得られたKcaおよび△pKの関係を調べるためにlogKcaを△pKに対してプロットすると、各αで得られたプロットはそれぞれ傾きが約2の直線関係をしめした。この“2"は、Ca^<2+>イオンとH^+イオンの価数商に対応し、Ca^<2+>イオンのLFAへの結合がLFAドメイン中のH^+とのイオン交換反応として記述できることが明かとなった。 続きを見る
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