心筋虚血時の細胞浮腫と細胞外カリウム,pH動態

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心筋虚血時の細胞浮腫と細胞外カリウム,pH動態

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
川内 義人(九州大学・医学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992
概要(最新報告):
【目的】心筋保護液(CP)のsingledose(S)及びmultidose(M)投与法の心筋保護効果の相異に関して、Keの変化を指標として比較検討した。 【方法】ラット摘出心にてKe測定用電極を左室壁に刺入し'Keの経時的変化を記録した。左室内にバルーンを挿入し心機能を測定した。37℃30分潅流後,45分の全虚血とし,S群では酸素化したCP(K20mM)を6ml/minで2分間1回投与,M群ではさらに15,30分後に6ml/minで1分間投与し,虚血終了後30分の再潅流を行った。またCPにouabain0.1mM,amiloride0.2mMを添加しそれぞれMO群,MA群としM群と同様の投与を行った。 【結果】S群ではKeは5.9mMよりCP投与終了時19.8±0.2mMに上昇したが、直後より減少し4分後には18.6±0.7mMまで低下した。その後上昇し45分後26.1±2.5mMに達した。M群ではKeは初回CP投与後、S群とほぼ同様の変化を示し,2回目のCP注入後20.6±0.8mMとなり,5分後17.1±1.2mMまで減少した後,再上昇した。3回目のCP注入後20.1±0.3mMとなり,7分後14.4±1.5mMまで低下した後,再上昇し,虚血末期には16.1±2.2mMに達した。Keの一時的低下はCP初回投与後よりも再投与後のほうが有意に大きかった(p<0.05)。M群はEDPで虚血末期,再潅流後にてS群に比して有意に低値を示した(p<0.01)。MO群では3回目CP投与後のKeの低下(Ke18.1±2.5mM)がM群に比して有意に抑制され(p<0.05),EDPはM群に対して有意に高値を示した(p<0.01)。またMA群でも3回目CP投与後のKeの低下(Ke16.3±0.9mM)はM群に対して有意に抑制された(p<0.05)。 【総括】CP注入後にみられたKeの一時的低下はouabainによって抑制されたことから、この現象にNa-K pumpによる細胞外Kの取り込みが関与している可能性を示唆する。またこの現象がamilorideにても抑制されたことからNa-H exchangeも関与していると示唆される。CPのmultidose投与は、虚血中に蓄積した細胞外のH^+を洗い去るためNa-H exchangeを活性化させ,一時的[Na]i増加をきたすと推定される。そのためmultidose投与により誘発されたは細胞内Na蓄積はNa-K pumpをより活性化させ,Keの低下の拡大をもたらし、最終的に[Na]iを減少させ,Na-Ca exchangeにより細胞内Caが流入しCa過負荷が生ずるのをを抑制したと考えられた。 続きを見る
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