小腸移植における冷保存腸管のviability判定に関する研究

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小腸移植における冷保存腸管のviability判定に関する研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Assessment of graft viability after cold preservation in small intestinal transplantation.
責任表示:
田口 智章(九州大学・医学部・助手)
TAGUCHI Tomoaki(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992-1993
概要(最新報告):
Lewisラットを用いてドナーから空腸グラフトを採取。UW液に単純浸漬保存を行い、保存時間を6時間、12時間、24時間、48時間の4群を設定し、syngeneicに移植した。レシピエントの移植手技はマイクロサージェリーにて動脈を大動脈に門脈を大静脈に端側吻合しsystemic drainageとした。 グラフトのviabilityのパラメーターとして、神経筋の機能をin vitroの生理学的方法により評価し、HPLC法によりエネルギー代謝を調べ、同時に病理組織を検討した。サンプル採取時期は、グラフト採取時をコントロールとし、冷保存終了時(移植前)、再潅流直前、再潅流後30分に行った。さらに再潅流時から30分間グラフトの組織血流の状態をレーザードップラー血流計にて測定した。 まず再潅流後30分の病理像を各群間で比較すると48時間群ではcryptまで傷害がすすんでおり、非可逆性の粘膜傷害をきたしていると考えられた。それに比して24時間群ではcryptは保たれており粘膜が再生していく可能性が示唆された。次にエネルギー代謝では組織中のATPの量は冷保存時間がすすむにつれ低下し、再潅流直前に最低となり再潅流後回復したが、再潅流後30分のATPの回復は48時間群で不良でコントロールの30%未満であったが、6〜24時間群では30%以上に回復していた。再潅流後の組織血流でも48時間群は他の群に比して有意に低値をとっており、グラフトの組織循環不全が示唆された。また移植前の生理学的機能評価では神経活性と自発運動の両者の反応を示すものが、0,24,48時間保存で、それぞれ100,88,25%で、レシピエント生存率100,100,33%と相関する傾向があった。 以上の結果より、冷保存グラフトの移植前にviabilityを判定する方法として神経筋の生理学的機能評価法が、移植直後の判定法として組織のエネルギー代謝の測定、ならびに再潅流時のReal timeな判定法としてレーザードップラー血流計による組織血流の測定が有用であると考えられた。またこれらの結果は我々が以前報告したようにUW液では小腸が24時間冷保存可能であるという結果と一致していた。 続きを見る
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類似資料:

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小腸移植の現況 : 九州初の脳死小腸移植を実施して by 松浦, 俊治; 田口, 智章; Matsuura, Toshiharu; Taguchi, Tomoaki
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