癌遺伝子の発現を抑制するアンチセンス分子を用いた癌遺伝子治療法の開発

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癌遺伝子の発現を抑制するアンチセンス分子を用いた癌遺伝子治療法の開発

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Inhibition of Estrogen Responsive Cell Growth in Human Breast Cancer by Antisense c-myc phosphorothioate Oligonucleotide.
責任表示:
上尾 裕昭(九州大学・生体防御医学研究所・助教授)
UEO Hiroaki(九州大学・生体防御医学研究所・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992-1994
概要(最新報告):
初年度には第1段階としてc-mycに対するアンチセンス分子(AS/c-myc)を化学合成して培養ヒト癌細胞に作用させ、細胞内への取り組みの程度を観察するとともに、癌細胞のc-myc蛋白合成と増殖能に及ぼす影響を検討した。その結果、蛍光色素を結合させたAS/c-mycは添加後24時間目には100%の細胞に取り込まれること、ヒト乳癌細胞、ヒト食道癌細胞の培養液中にAS/c-mycを添加するとc-myc蛋白の合成が抑制され、細胞増殖は濃度依存的に有意に抑制されることが明らかとなった。 そこで、2年度にはアンチセンス分子(AS/c-myc)が培養ヒト乳癌細胞のエストロゲン(E2)感受性に及ぼす影響について検討を加えた。その結果、ヒト乳癌細胞をE2(-)培地で5日間培養後、E2を添加すると細胞増殖が促進されたが、AS/c-mycを同時投与するとE2による細胞増殖促進効果はブロックされた。一方、対照としたミスマッチ・コントロール分子では、そのようなブロック作用は認められず、乳癌細胞のE2感受性の発現にはc-mycが重要な役割を演じていることが示された。また、MCF-7細胞のvariantの一つであるES-1細胞の増殖はE2により抑制されるが、AS/c-mycを同時投与しても、E2による増殖抑制効果はブロックされず、E2とAS/c-mycは相加的に細胞増殖を抑制した。これらの結果より、AS/c-mycは2種類のタイプの乳癌細胞(E2により増殖が促進されるものと抑制されるもの)のいずれにも増殖抑制効果を示すことが確かめられた。 以上の結果より、人工的に化学合成したAS/c-mycを用いた治療は癌に対する遺伝子治療の一つとして、その効果が期待できると考えられた。 続きを見る
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