急性肺障害におけるチロシンキナーゼ特異的阻害剤の治療的有用性についての基礎的研究

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急性肺障害におけるチロシンキナーゼ特異的阻害剤の治療的有用性についての基礎的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
林 真一郎(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992-1993
概要(最新報告):
ウィスターラットにウサギ抗卵白アルブミン抗体を経静脈的に投与後、卵白アルブミンエアロゾルを超音波ネブライザーを用いて吸入させることにより急性肺障害モデルを作成した。このモデルを用いてチロシンキナーゼ特異的阻害剤(ST-638)の作用を検討した。我々の用いたモデルにおいて組織学的には好中球の胞隔への浸潤と肺胞腔内出血をも徴とする出血性胞隔炎が認められるが、抗原吸入に先立ちST-638を腹腔内投与する事によりこれらの組織学的な変化は明らかに抑制された。 ST-638の抑制効果を定量的に評価するために気管支肺胞洗浄を施行し、好中球の出現数を計測した。抗体受身感作・抗原吸入の数時間後より、気管支肺胞洗浄液中に好中球が増加してくるが、ST-638を予め投与することにより用量依存的に好中球の出現が抑制された。 更に、ST-638による免疫複合体惹起急性肺障害の抑制機序を検討する目的で以下の検討を行った。1)ラットにST-638を投与した後、末梢血を採取、好中球を分離し、活性酸素の産生能を測定したところ、WGA刺激による活性酸素産生はST-638非投与群と比較して著明に抑制された。一方、PMA刺激による活性酸素産生には有意な差は認められなかった。2)好中球の遊走に及ぼすST-638の影響を検討したところ、FMLPに対する好中球の遊走をST-638は有意に抑制した。 以上の検討結果から、チロシンキナーゼはレセプターを介した好中球の活性酸素産生や走化性の発現に重要な役割を果たしており、特異的チロシンキナーゼ阻害剤ST-638はこれらを介して免疫複合体惹起急性肺障害を抑制し得るものと推察された。 続きを見る
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