心筋イオン電流のサイクリックGMPによる調節機構

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心筋イオン電流のサイクリックGMPによる調節機構

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
尾野 恭一(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992
概要(最新報告):
モルモットの心室筋細胞を単離し、cGMPのイオン電流に及ぼす効果について、パッチクランプ法により解析した。cGMPは、電極内潅流法及びcaged化合物をパッチ電極内に詰める事により直接細胞内に投与した。心筋には、カテコラミン刺激で活性化されるCl電流が存在する。cGMPは、単独ではこの電流を活性化しないものの、中等度カテコラミン刺激によって活性化されたCl電流をさらに促進した。この促進作用は、これまでモルモット心のCa電流で報告されている現象と同一のものであり、「cGMPのβ受容体刺激促進作用仮説」を支持する。同様の所見は、caged化合物を用いた実験においても確認された。即ち、caged-cGMPを細胞内に投与し、低濃度カテコラミン刺激下に紫外光を照射したところ、Ca電流、Cl電流共にさらに電流振幅が増大した。次に、caged-cAMPを細胞内に投与し、紫外光照射によりcAMPを瞬時的に遊離した時の、Cl電流の活性化を観察した。電流の活性化には数秒を要し、最大反応後徐々に不活化した。cAMP代謝阻害剤存在下では反応が持続する事から、電流の不活化は、遊離したcAMPが内因性の加水分解酵素によって分解される事によると考えられた。数μMのcGMPを細胞内に投与しておくと、cAMPに対する反応がコントロールのそれと比較して有意に遅延した。以上の事から、哺乳類においてはcGMPは、cAMPの分解を抑制する事によりβ受容体刺激を促進していると結論した。さらに、cAMPによるCl電流活性化の反応速度について解析した。電流活性化はS字状の時間経過を示し、その後半部分は時定数1-2秒の指数関数でほぼ近似できた。カテコラミンを外液瞬時交換法により瞬時に与えたときのCl電流活性化の時間経過は、これにほぼ匹敵することから、β受容体刺激反応の律速段階は、チャネル蛋白の燐酸化反応である事が示唆された。 続きを見る
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