両生類胚における背腹軸決定機構の解明

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両生類胚における背腹軸決定機構の解明

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Specification of the dorsoventral axis in amphibian embryos
責任表示:
山名 清隆(九州大学・理学部・教授)
YAMANA Kiyotaka(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1992-1993
概要(最新報告):
アフリカツメガエルの発生にさきだって、まず背腹軸が決められ、その後の体づくりは決められた背腹軸にしたがっておこなわれる。この背腹軸の決定にとって胚の背側細胞が重要な働きをすることが知られていたが、われわれは背側細胞の細胞質に背腹軸を誘導する活性があることを明らかにした。この研究の目的は、この活性をになっている分子を同定し、作用機作を明らかにすることである。 まず、多量の背側細胞細胞質を集め、その可溶性分画を調整し、それに背腹軸を誘導する活性があることを確かめた。つぎに、さらに多量の材料を集めるため、卵や初期胚をそのままホモジナイズして、えられる可溶性分画をゲル濾過した。分子量の異なる、いくつかの分画をえたが、大部分の活性は比較的タンパク質の少ない分画3に回収されることがわかった。今後、この分画をさらに精製する。 他方、卵および異なる時期の初期胚の、異なる部域から細胞質をとりだし、背腹軸誘導活性をアッセイした。そして、活性はそれが初期胚の背側細胞とくにその赤道域に分布する以前、卵の植物極付近に存在していることを明らかにした。活性は、卵のなかを移動するのである。さらに、その移動が表層回転とほぼ同じ時期におこること、表層回転を止めると活性の移動も止まることなどが示された。表層回転を止めると背腹軸の決定も妨げられることから、これまで表層回転は活性をもった分子を活性化する過程であり、背腹軸の決定にとって必須だと考えられてきた。しかし、さらにわれわれは人為的な方法で活性を移動させ、背腹軸の決定が可能になることを示した。表層回転はかならずしも必須ではないのである。表層回転は、活性を移動させているだけだという可能性が大きい。新しくえられたこれらの知見は、活性をになっている分子の本体やその作用機作を理解するうえで重要である。 続きを見る
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類似資料:

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発生プログラムの調節 by 山名 清隆; YAMANA Kiyotaka
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