4nπ系の渡環π-π相互作用

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4nπ系の渡環π-π相互作用

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Transannular pi-pi Interaction of (4n)pi Systems
責任表示:
稲津 孝彦(九州大学・理学部・教授)
INAZU Takahiko(九州大学・理学部・教授)
新名主 輝男(九州大学・理学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991-1992
概要(最新報告):
合成開始と同時に、(4n)π系のモデルとしてシクロブタジエン(n=1)とシクロオクタテトラエン(n=2)を用い、これらの分子の構造を平面に固定した状態で完全に重なり合うように接近させた場合に、渡環π-π相互作用がどの程度系を安定化させるか、半経験的分子軌道計算法であるMOPACを用いて見積った。その結果、二個の(4n)π系が接近するにつれて生成熱が小さくなり、系は熱力学的に大きく安定化する事が予測された。一方、ベンゼンやシクロデカペンタエンなどの(4n+2)π系どうしの相互作用は、系をわずかに不安定化させる事がわかった。本来不安定な(4n)系アヌレンでも二個重ね合わせる事により、比較的大きな安定化が期待できるという計算結果は、(4n)π系を二個つないだアヌレノファンが比較的安定に存在し得ることを示唆している。 まず、(4n+2)(4n+2)π系の相互作用を調べる目的で10π系の1、6-methano[10]annuleneを含む[3.3]シクロファン類の合成を計画した。種々の環化反応を検討した結果、シアナミドのジアルキル化を用いると、温和な条件下でブロモメチル化合物が容易に環化してジアザ[3.3]アヌレノファンを与えることがわかった。二個のアヌレンからなるアヌレノファン類の合成は報告例がなく、今回合成した化合物が最初の例になる。(4n+2)π系をさらに拡張した14π系の15,16-dihydropyreneを含むシクロファンの合成も進行中である。 一方、上記の研究と同時進行で(4n)(4n)π系の相互作用を調べるためのモデルである12π系の8b,8c-diazacyclopent[fg]acenaphthylene単位二個を[3.3]シクロファン骨格に組み込んだ化合物の合成にも着手し、現在、環化反応の前駆物質であるビスブロモメチル化合物の合成を行なっている。今後、これらの化合物の合成が終わり次第、実験結果および理論計算の両面から渡環π-π相互作用について詳細に検討する予定である。 続きを見る
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類似資料:

2.
新規π電子系化合物の合成、構造、および機能 by 新名主 輝男; SHINMYOZU Teruo