ホールの音響設計における非単連結空間の評価手法に関する研究

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ホールの音響設計における非単連結空間の評価手法に関する研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
A study on acoustical design criteria of the balcony configuration in auditoria
責任表示:
藤本 一壽(九州大学・工学部・助教授)
FUJIMOTO Kazutoshi(九州大学・工学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991-1993
概要(最新報告):
中規模以上のオーディトリウムにおいて設置されることの多いバルコニーやプロセニアムは、音響的に客席主空間と完全には連結されない空間(非単連結空間)を構成し、ワンルーム形状の実現を阻害するため、音場の良否を決定する大きな空間構成要素である。本研究は、オーディトリウムの重要な空間構成要素であるこのバルコニーに焦点をあて、その形態と下部空間の音響特性の関連を明らかにしようとするものである。 研究の第一段階として、バルコニー下において特徴的な“低音のこもり"という聴感印象を念頭におき、バルコニー先端部からの回折波を含む先行音の周波数特性とバルコニーの基本形態との関連について理論的並びに実験的に考察した。その結果、バルコニーの設置に伴う直接音のレベル変化は、オーディトリウムの基本形態を表わす2つのパラメータA_N(音源と受音点間の規準化距離)とB(バルコニー先端の位置を表わす係数)を用いて近似的に表現できることを示し、A_N,Bとレベル変化の関係をチャートにまとめた。そして、バルコニーを半無限平面とした場合並びに厚さと先端部の形態を考慮した場合について数値計算及び模型実験を行い、提示した近似式が十分な精度を有していることを確認した。 研究の第二段階として、バルコニーの設置がもたらす反射音の物理的変化は、特に上方からの初期反射音のレベルや遅れ時間の変化であると考え、“窓を通して聴いているような感じがする"といった空間的印象を、この上方からの初期反射音性状の変化の効果として説明することができないかについて音響心理実験により検討した。まず、単一反射音が音像の知覚に及ぼす影響について検討した結果、正面上方から到来する単一反射音は「音像の大きさ」に大きな影響を与えることが分かった。そこで、次に、上方から到来する初期反射音群の性状が「音に包まれた感じ」に与える影響について検討した。その結果、側方反射音エネルギの割合を一定にした条件下で上方からの反射音を付加していくと、水平面内の反射音だけの場合に比べて「音に包まれた感じ」は強くなることが明らかになった。このような結果から、バルコニー下部空間では上方からの初期反射音の到来がバルコニーによって遮られることが、音響的に好ましくないといわれている要因の一つであることが示唆された。今後は、実際のバルコニー下部空間における反射音特性を確認すると共に、初期反射音性状と最適なバルコニーの空間形態との関係についてさらに検討してゆく必要がある。 続きを見る
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