ARDS発症、進展における補体ならびにアラキドン酸代謝物の関与の解析-臨床的及び実験的に

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ARDS発症、進展における補体ならびにアラキドン酸代謝物の関与の解析-臨床的及び実験的に

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Analysis for roles of complement and arachidonate metabolites in occurrence and progression of ARDS.
責任表示:
阿部 正義(九州大学・医学部・助手)
ABE Masayoshi(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991-1992
概要(最新報告):
成人型呼吸促迫症候群(ARDS)の発症、進展のメカニズムにおける、補体、エイコサノイド、エンドトキシンの役割を解明すめ為に肺胞マクロファージ(AM)の機能変化に焦点をあてて、以下の実験を行った。ラットの盲腸を結紮、穿刺し腹膜炎からの敗血症モデルを作製した。これをARDSモデルとしてAMのアラキドン酸代謝の変化を調べた。得られたAMをin vitroでA23187またはザイモザンで刺激すると、敗血症モデルでは、開腹術だけのコントロールに比し有意にLTB4並びに5-HETEの産生低下が認められ、なんらかの刺激による細胞からの遊離の結果と考えられた。 次に125I-BSAの肺血管漏出を有意に亢進させる量のエンドトキシン(LPS)を静注しAMの機能変化を調べた。静注後1日目に採取されたAMのリポキシゲナーゼ代謝(LO)は有意に亢進を示した。しかしながらC5aで刺激するとスーパーオキサイド(O2-)の産生は低下していたが、レクチン及びアラキドン酸刺激では不変だった。この選択的減少はLPSの投与により補体系の活性化(C5aの産生)の結果、未結合のC5a受容体数が減少した事によるものと推測された。3日目にはいずれの刺激でも有意にO2-産生の増加がみられたが、リポキシゲナーゼ活性はコントロールに戻った。この様にLPSの一回投与によるエンドトキセミアでは、補体系が一時的に活性化されいてると考えられる。一方、腹腔マクロファージではLPS静注後1日目にO2-産生は亢進し3日目にはむしろ減少傾向を示したが、LOは1日目は不変で3日目に亢進を示した。この様に肺胞及び腹腔マクロファージでアラキドン酸代謝並びにO2-産生能の時間的経過が異なることは、LPSによるマクロファージの両産生系に対する調節機序が異なっていることを示唆した。更にPMに比しAMで早期に内因性AAの利用が亢進していることは、二次刺激によりLTB4産生が増加すると考えられ、結果としてより多くの白血球が肺に集積することを示唆し、敗血症時に肺が標的臓器になりやすいことを説明すると考えた。 以上の結果より、臨床的に観察されるARDSの病態の形成には1回のエンドトキシンの大量投与では不十分で、持続的かつ漸増するエンドトキシンの産生が必要と推察される。更に、TNF等のリンフオカインの産生が加わる事がARDSの発症に必要なのかどうか等、検討を重ねる必要がある。 続きを見る
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