ストレス誘発膵炎を用いた膵炎の発生機序の解明と新しい治療法の開発

閲覧数: 2
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

ストレス誘発膵炎を用いた膵炎の発生機序の解明と新しい治療法の開発

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
木村 寿成(九州大学・医学部・助教授)
木村 壽成(九州大学・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991-1993
概要(最新報告):
(1)膵炎発生機序および増悪因子の解明 (1)血管内皮細胞より分泌され血管を収縮させるEndothelinの膵に対する影響について検討した。セルレイン誘発浮腫性膵炎ラットにEndothelin-1を腹腔動脈内に投与することにより、出血性膵炎を惹起した。この際膵局所微小循環障害に加え、膵内protease活性化の増強や組織学的膵炎像の増悪を認め、Endothelinは増悪因子の一つであることが示唆された。(2)ラットを用いた実験にて、免疫抑制剤Cyclosporin AおよびFK-506投与はセルレイン少量刺激下で、出血性膵炎を誘発し、膵局所血流を低下させた。臓器移植後の急性膵炎にこれら免疫抑制剤の関与が示唆された。 (2)膵炎に対する新しい治療法の開発 (1)FK-506誘発出血性膵炎ラットにEndothelin受容体拮抗剤(BQ-123)を前投与することにより、膵浮腫および血中Amylaseの上昇の増加が抑制された。また膵は肉眼的にも組織学的にも膵炎は軽減し、膵局所血流量の改善も認めた。(2)また、Ca拮抗剤(Verapamil)の前投与により、同様に膵炎の改善を認めた。以上の成績は免疫抑制剤誘発膵炎の発生機序は血管内皮細胞の障害によることが示唆された。また今後、Endothelin受容体拮抗剤は新しい膵炎の治療薬として期待できる。 (3)ストレス誘発慢性膵炎ラットを用いた経口抗トリプシン剤の効果 (1)ラットを用い、セルレイン20μg/Kg BWを腹腔内に1時間間隔に投与し、同時に22℃、5時間の水浸拘束を加える処置を、週1回、16回行い、膵機能の低下および組織学的に線維化、細胞浸潤、膵腺細胞の崩壊を伴う慢性膵炎モデルを作成した。(2)本ラットに0.1%抗トリプシン剤(Poipan)含有食餌を投与することにより、これら組織所見は完全に抑制された。以上の成績より、臨床的に慢性膵炎患者への抗トリプシン剤の長期投与は、慢性膵炎の進展を抑制することが明らかになった。 続きを見る
本文を見る

類似資料:

3
慢性膵炎進展におけるFRACTALKINEの関与 by 伊藤 鉄英; ITO Tetsuhide
3.
慢性膵炎進展におけるFRACTALKINEの関与 by 伊藤 鉄英; ITO Tetsuhide