病原体との共進化過程がもたらす群集の多様性と有性生殖の維持

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病原体との共進化過程がもたらす群集の多様性と有性生殖の維持

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
佐々木 顕(九州大学・理学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991
概要(最新報告):
病原体が寄主の進化にどういう影響を与えるかという観点から、今年度は(1)寄主免疫系の遺伝子の進化速度や分岐時間について、(2)病原体との相互作用によって寄主遺伝子の地理的分布がどう影響されるか、さらに(3)空間構造をもつ集団における寄主・病原体の個体群動態などの理論的な研究を行った。 (1)免疫系遺伝子の進化 病原体との相互作用によって平衡淘汰が働く寄主免疫系遺伝子(MHC抗原遺伝子など)の進化を調べるため、遺伝子頻度変化を記述する多次元拡散過程を飛躍型マルコフ過程で近似する手法を取り入れたモデルで解析した。これによって抗原決定座位の進化速度や対立遺伝子の分岐時間など検証可能で現在注目を集めている諸量につての解析的結果を得た。 (2)上記研究の拡張として、地理的構造をもつ集団における病原体・寄主の遺伝子特異的な疫学的相互作用を取り入れた個体群動態モデルを解析した。2倍体の寄主の個々の対立遺伝子が病原体の特異的感染のタ-ゲットとなる場合、寄主遺伝子頻度の非一様な地理的分布が出現すること、逆に寄主の対立遺伝子群が個々の病原体に対する抵抗性をコ-ドする場合には、各地で地理的には一様な多型が生じることなどを明らかにした。 (3)さらに病原体が空間構造をもつ寄主集団に侵入する過程を、格子モデルを用いた精密なモデルで解析した。修正デカップリング近似やモンテカルロ・シミュレ-ションによる解析によって、病原体の侵入が可能になる臨界伝染率の空間構造依存性を明らかにしたほか、病原体の蔓延によって(集団サイズが無限でも)寄主集団が絶滅するパラメ-タ領域が存在することを理論的に初めて示すことができた。 続きを見る
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類似資料:

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性の進化生態学 by 矢原 徹一; YAHARA Tetsukazu
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