Jun/Fos複合体(APー1)による細胞複製の制御

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Jun/Fos複合体(APー1)による細胞複製の制御

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
中別府 雄作(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991
概要(最新報告):
血清飢餓や接触阻止により増殖サイクルを離脱した細胞は、血清や細胞増殖因子で刺激すると速やかに前初期遺伝子群を発現し細胞複製を再開する。前初期遺伝子群のなかで、fos,jun,Cーmycは癌原性を持つことから細胞複製を促進的に制御すると考えられる。これまでにcMycタンパク質は強制発現により、血清同様休止期の細胞を活性化することがすでに警告されている。しかし、Fos及びJunタンパン質に関してはこれらが単独で休止期の細胞を活性化できるか否か全く解析されていない。本年度はFosファミリ-のタンパク質が単独で休止期の細胞を活性化するのかを明らかにするため以下の実験を行なった。1.FosBをエストロジェンレセプタ-との融合タンパク質として発現するプラスミドを作製し、FosBの機能をエストロジェン依存性とした。このプラスミドをratla細胞に導入し、融合タンパク質を発現する細胞株を樹立した。融合タンパク質はエストロジェン非存在下では非常に不安定でほとんど検出できないが、エストロジェン処理により安定なタンパク質として核内に検出された。FosB融合タンパク質を発現する細胞を接触阻止及び血清飢餓により休止期に同調し、これをエストロジェンで処理したところ、融合タンパク質の活性化にともない細胞複製が開始した。この時、休止期の細胞の約50%が同調してS期に移行し、全細胞周期を完了した。2.申請者は、これまでにFosBmRNAのスプライシングの違いによって生じた△FosBタンパク質を発見し、これが、FosBと同様に血清で誘導されることを明らかにしている。△FosBはFosBのC末端101アミノ酸残基を欠くため、Junタンパク質とヘテロダイマ-を形成しAPー1結合部位に結合するもののAPー1依存性プロモ-タ-を活性化しない。更に、FosB,cーFos,Fraー1タンパク質で抑制されるcーfosプロモ-タ-の発現を抑制しない。△FosBタンパク質はFos/Jun複合体の転写制御能をネガティブに調節しているようである。そこで細胞増殖に於ける△FosBの役割を明らかにする目的で、1.に述べたシステムを用いて△FosBが休止期の細胞を活性化するか否かを検討した。その結果、△FosBは休止期のratla細胞を60%以上同調してS期に移行させ、且つ全細胞周期を完了させた。以上の実験結果から、Fosファミリ-のFosBタンパク質がcーMyc同様単独で休止期の細胞を活性化し、細胞複製を開始することが証明された。更に、Jun/Fos複合体の転写調節機能をネガティブに制御する△FosBも細胞複製をポジティブに調節することが明らかになった。血清で活性化された休止期の細胞が正常な細胞複製を開始するのに、FosBと△FosBはcMycと同様に重要な役割を担っていると結論される。 続きを見る
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