ポルフィリン錯体の光化学と小分子の活性化

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ポルフィリン錯体の光化学と小分子の活性化

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
松田 義尚(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991
概要(最新報告):
5種類の前周期遷移金属と、テトラフェニルポルフィリンとの錯体を合成し、軸配位挙動を検討した。また、4種類のニオブ錯体について、好気、嫌気条件下での光反応挙動の検討、時間分解ESRの測定を行った。好気条件下、ベンゼン中でシクロヘキセンを共存させてQ帯を励起した場合、μーオキソ二量体1およびアセタト錯体2の場合のみエポキシドが生成した。また2では、光照射後類似の反応が進行した。暗反応には、前もって光照射を行うことが必要であり、反応生成物の生成比が異なることから、光照射によって生成する活性種を含む異なった機構で進行すると考えられる。錯体のみのベンゼン溶液は、Q帯励起によって超酸化物錯体に帰属されるESRスペクトルを示した。嫌気条件下での光照射によってはフェノラト錯体3のみが還元された。常温での時間分解ESR測定では、1、2がラジカル対のスペクトルを、3は軸方向配位子に由来するフェノキシルラジカルのスペクトルを示した。低温での測定では、三重項に基づくスペクトルが観測され、ポルフィリン錯体の三重項として妥当なDおよびEの値が得られた。初期のスピン分布は、3の場合のみTyで、他はTzであった。 以上に結果により、ニオブ錯体の軸配位結合の光開裂はポルフィリン三重項の分子内電荷移動による消光過程を経て進行することが明かとなった。軸配位子が単座配位子の場合、配位結合の開裂によって生成するスピン分極ラジカル対がスピン緩和より速やかに離れ、中心金属の還元が進行する。これに対して軸配位子が多座配位と考えられる場合には光励起の後、三重項を経る配位結合の光開裂によって分極ラジカル対が生成し、再結合によって基底状態に戻る。系中に酸素分子が存在する場合にはラジカル対の一方(還元状態にある中心金属)の再酸化(酸素分子の還元的活性化)が進行することが明かとなった。 続きを見る
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