HIVーenv 遺伝子発現ヒト細胞株を用いたHIV感染致死機構の研究

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HIVーenv 遺伝子発現ヒト細胞株を用いたHIV感染致死機構の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
古賀 泰裕(九州大学・生体防御医学研究所・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991
概要(最新報告):
エイズの直接の死因は種々の感染症に起因するがその原因はHIV感染によるCD4^+T細胞の著しい減少に基づく個体免疫機構の破綻による。我々はこれまでHIVーenv遺伝子発現細胞株を用いてHIVに感染した細胞の致死機序の解明に従事してきた。これまでに明らかになったのは、(1)envタンパクが細胞内でCD4分子との結合により複合体を形成することがHIVーenvによる細胞致死の原因となっていること。(2)電顕を用いた検索により、それらenvーCD4複合体は細胞内で凝集塊を形成して分布し核膜孔周囲に蓄積していることが明らかになった。核膜孔は細胞質と核との間の選択的物質輸送の通路であることから沈着したenvーCD4複合体により核膜孔を介した細胞内物質輸送が阻害され、このことがenvーCD4複合体による細胞致死の直接の原因となっていることが示唆された。本年度はこの細胞質・核間物質輸送阻害が、HIVーenvにより細胞障害を生じている細胞に実際に発生していることの証明を試みた。SVー40ラ-ジT抗原の核移行シグナルを持つ合成ペプチドを赤血球ゴ-スト法によりHIVーenv発現細胞株に細胞内注入したところまだ細胞障害の徴候がまったく現れていない極めて早期において核移行性合成ペプチドの核への輸送が阻害されていることが実証された。以上の実験結果よりHIV感染により細胞内に発現されたenvタンパクがCD4分子と結合して複合体を形成し、核膜孔周囲に蓄積することにより核膜孔物質輸送を阻害しその結果、細胞を死にいたらしめることが考えられた。 続きを見る
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