自己反応性熱ショック蛋白反応性T細胞の抗腫瘍活性の検討

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自己反応性熱ショック蛋白反応性T細胞の抗腫瘍活性の検討

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
松崎 吾朗(九州大学・生体防御医学研究所・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991
概要(最新報告):
本研究では、自己反応性熱ショック蛋白(HSP)反応性T細胞による抗腫瘍活性について検討を行った。まず我々は、自己反応性であり、結核菌由来の65kDーHSP反応性T細胞株(BASL1)を、正常BALB/cマウスより樹立した(Matsuzaki,G.et al.Int.Immunol.3.215ー220,1991)。また、BASL1より、同一の抗原特異性を示すT細胞クロ-ンBASL1.1を確立した。BALB/c由来の線維肉腫であるMethAを、BASL1またはBASL1.1とともに皮下投与した場合MethA単独で投与した場合に比べ著しい腫瘍増殖の抑制が認められた。またMethA単独投与群では全例に腫瘍生着が認められたが、MethA+BASL1.1投与群では、70%のマウスで完全な腫瘍排除が認められた。さらに、抗結核菌65kDーHSP抗体であり、結核菌65kDーHSPの哺乳類でのhomologueである60kDーHSPを認識することが報告されている単クロ-ン抗体ML30によりMethAを免疫染色した結果、MethAに60kDーHSPが強く発現されている事が判明した。以上の結果から、自己HSP反応性T細胞は、HSPを発現した腫瘍細胞に対し抗腫瘍活性を持つことが判明した。この抗腫瘍活性のメカニズムを検討したところ、IFNγによるマクロファ-ジ活性化を介したcytostasis、ILー2による腫瘍局所での腫瘍抗原特異的CTL誘導が重要である事が判明した。HSPは、腫瘍化や、ウイルス感染などのストレスが生じたさいに発現が増強することが知られている。正常固体にこのような自己HSP反応性T細胞が存在していた事、自己HSP反応性T細胞が抗腫瘍活性を示したことから、このHSP反応性T細胞を用いて腫瘍特異抗原が不明な腫瘍を治療するが可能と考えられる。また、細菌由来のHSPが強いimmunogenであることが知られており、人為的なHSP反応性T細胞の誘導による腫瘍治療の可能性も示唆された。 続きを見る
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