日韓両国の工業型地方都市の構造転換に関わる都市計画的対応に関する比較分析

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日韓両国の工業型地方都市の構造転換に関わる都市計画的対応に関する比較分析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Comparison of Urban Restructuring between Korea and Japan
責任表示:
萩島 哲(九州大学・工学部・教授)
HAGISHIMA Satoshi(九州大学・工学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1991-1992
概要(最新報告):
調査分析した工業型地方都市は、日本では北九州市、大分市、八代市、韓国では、春川市、蔚山市、木浦市、亀尾市である。必要に応じて、他の都市の調査も行っている。これらの比較分析の主な成果は、以下のとうりである。 1.メッシュデータによる人口密度分布と市街地形態の関連では、日本の場合は、低密度市街地で幹線道路沿いのスプロール市街地の形成となっている。一方、韓国の場合は、コンパクトな高密度市街地の形成であり、そこでは交通ネットワークとの関連が見られない。 これらは、厳しい規制を行う開発制限区域という都市計画制度をもつ韓国と、比較的緩い規制の市街化調整区域の日本の制度の相違を背景にしていることが分かった。また、指定実態からみても、開発制限区域が市街地周辺に帯状にがっちりと枠をはめて市街地の拡散を防止し、内側では、緑地地域の指定により、計画的でコンパクトな塊状の市街地形成を意図している。 2.グラフ理論による道路ネットワークの分析では、ノード間平均距離でみたアクセシビリテイと都市施設の配置の序列は、北九州市、蔚山市の間に共通性がみられる。しかしながら、福岡市、大分市に比べ北九州市、蔚山市とも道路網は、リンク相互の連結性が低いため、道路網本来の機能が十分に発揮されず、地区間の到達性が相対的に低い。 3.市街地と基礎整備では、日本は、区画整理事業、住宅団地造成といういわば土地供給が中心なのに比べ、韓国では、土地とうわもの(建物)の一体的な供給である。また工業用地の開発においては、日本ではほとんどが埋め立てによるものであり、韓国では、工業団地造成によるものである。 4.都市空間の変化では、大分市の場合は工業団地と連動して総合的な都市整備がなされており、亀尾市では、工業団地造成の段階では基礎施設の整備がなされず、都市整備と工業団地開発に時間的、空間的な連動性がみられない。 5.人口と義務教育施設分布の関連の分析でみると、義務教育施設の建設は、一般に人口急増に対して遅れ気味であり、教育施設の分離・新設の対応がきわめて鈍い。そのために既存施設の負担が大きく、増改築や仮設校舎、長期にわたる2部授業の実施等で対応しており、工業都市での教育環境は悪い。また、その施設分布では、社宅に隣接した配置となっており、特定企業に勤務する労働者の子弟のみが在学する教育施設であり、一般市民とは隔離された教育環境である。できるだけ、特定の階層に偏らない一般市民と共存して義務教育施設が必要である。 6.街区の外部空間の調査では、韓国の木浦市で住居地域において、街区面積の小さい計画的な街区と、街区面積の大きい無計画的街区が併存していることが分かった。 計画的街区の街路は、比較的広い幅員ためその一部を駐車場、資材置場、店舗の延長として、さらに住宅の玄関部として私的に利用されている。さらに子供の遊び空間としても利用されており、今後自動車交通がこれらの街路に侵入してきた場合これらの利用の規制、あるいは共存が検討される必要がある。 無計画的街区の街路は、きわめて狭小な幅員のために住居の通路的性格を有しており、街区外に居住する人の侵入を拒否する空間となっている。それは、街区内居住者の遊び場、憩いの空間、物干し場等の半共同空間として活用されている。しかし、下水等衛生設備が未整備であり、車の侵入は不可能であるために、駐車場の整備が必要となっている。また、住宅そのものが狭小、老朽化しており、今後建て替え、または再開発が課題である。 続きを見る
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