造礁性サンゴの分布周辺部におけるサンゴ群集の維持機構について

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造礁性サンゴの分布周辺部におけるサンゴ群集の維持機構について

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
On the maintenance mechanisms of scleractinian coral community in a peripheral area.
責任表示:
野島 哲(熊本大学・理学部・助教授)
NOJIMA Satoshi(熊本大学・理学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1990-1992
概要(最新報告):
サンゴ礁域である沖縄瀬底島のサンゴ群集との比較研究において、天草のサンゴ群集の維持機構についてのいくつかの特徴が明らかになった。1)両サンゴ群集では被度に殆ど差がみられないが、天草では地形から考えてサンゴの生育可能な面積は限られ、このため総産卵数き大きく異なる。2)天草では定着密度が沖縄に比べて1万分の1程度と極端に低い。3)天草では稚サンゴ期の死亡に深く関与するグレーザーの密度が沖縄に比べて低く、定着の1年後での稚サンゴの密度差はせいぜい5倍程度に縮まる。4)成長期において、沖縄では天草の1.5倍の成長速度を持つが、ここ数年沖縄においては被度の大幅な増加は報告されていない。このことはから沖縄においてはサンゴの生残率を減少させる捕食者あるいはそのほかの死亡要因が働いていることが予想される。5)現在の天草の造礁サンゴの多くは1962/3年冬の異常寒波以降に定着したものといわれている。今回の調査結果ではこれらのサンゴは直径2m前後にまで生長しており、また被度も非常に高くなっている。このことは、先の異常寒波後に定着した群体が順調に生育し、現在見られるサンゴ群集を形成していることを示唆している。また群体のサイズ組成のデータもこのことを裏付けている。6)造礁サンゴの死亡要因として、瀬底島ではオニヒトデによる捕食と海水の濁りがあげられ、天草においては台風時の倒壊がその大部分を占めた。天草の造礁サンゴの多くは穿孔性の動物寄生を受けており、そのためにサンゴ礁域にサンゴに比べ構造上波浪の影響で簡単に倒壊する可能性が高い。しかしながら、最近ではトゲレイシガイダマシ等サンゴ食巻貝による食害が進み、テーブルサンゴを中心に群体の死亡が目立つようになった。また、冬季の水温低下、夏季の高水温等も死亡要因と考えられる。 続きを見る
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