光合成タンパクバクテリオロドプシンが演ずる高速化学サイクルのモデル化

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光合成タンパクバクテリオロドプシンが演ずる高速化学サイクルのモデル化

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
小川 晴(九州大学・薬学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1990
概要(最新報告):
天然の光合成タンパク,バクテリオロドプシンの光サイクルのモデル化合物として,14π系に閉殻した酸素架橋〔15〕アヌレノンを各種合成して,それらの光平衡,熱平衡,ならびに酸,塩基平衡をしらべた。以下のような注目すべき結果に加えて,さらに意外性に富んだ知見2を得た。 1。酸素架橋〔15〕アヌレノンに導入した各種置換基は光平衡,シストランス異性体間のpKa値の差,熱異性化速度に多彩な変化を与えた。いずれの置換体も,期待通り,プロトン化すると優先的にモノトランスアヌレニウムイオンを発生し,これに光照射すると,バクテリオロドプシンのM_<412>中間体に対応するシスアヌレニウムイオンを高量子収率で発生した。シスアヌレニウムイオンはそのトランス体にくらべて平均約0.5〜1pKa単位低いことが判り,この結度は実験目的にかなった結果となった。 ^<17>OーNMRを測定するとトランス体のアヌレノンはシス体にくらべ>C= ^<17>O基の ^<17>Oシグナルは平均60ppmも高磁場シフトしていることが判った。トランス異性化がカルボニル基の大きな分極化をおこす鍵段階であることを示し,今後の分子設計上に貴重な知見を与えた。 2。一方,酸素架橋〔15〕アヌレノンをCH_2Cl_2に溶かし,光照射すると,この触媒分子を安定化させている2個の酸素架橋基の数には変動がないが,架橋位置が分子内で組替ったすべての可能な組合せで位置異性体が生成して来るという転位反応を見出した。この光転位はタンデム型が架橋基をくみ替える。この転位反応を利用すると,本研究の光エネルギ-変換モデル分子の任意の位置に置換基が移ったすべての可能な位置異性体が光化学的に入手できることになった。この光転位反応は一重項酸素のクエンチャ-の非存在下では光酸化反応となり,〔15〕アヌレノンから16員環ラクトン体を与えるためポリエンマクロライド合成への新戦略反応として今後の展開が期待される。 続きを見る
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