遺伝性肥満動物モデルにみられるヒスタミン不応性環境障害とその分子機構の解析

閲覧数: 8
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

遺伝性肥満動物モデルにみられるヒスタミン不応性環境障害とその分子機構の解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Genetically obese animal : Defect in brain histamine control of adaptative function
責任表示:
坂田 利家(大分医科大学・医学部・教授)
SAKATA Oosiie(大分医科大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1990-1992
概要(最新報告):
遺伝性肥満モデルであるZucker肥満ラットには環境変化に対する適応障害が認められる。本研究では、その調節機能異常における視床下部神経ヒスタミンの関与を解析した。 I.摂食調節機能:1)ヒスタミン系作働薬物の中枢内投与で、Zucker肥満ラットの食行動は変化せず、正常動物でみられる抑制反応は欠如していた。2)反応欠如は前シナプスレベルでのH_3受容体にも、後シナプスレベルのH_1受容体にも認められた。3)視床下部ヒスタミン含有量とヒスチヂン脱炭酸酵素(HDC)活性は共に低かった。4)Zucker肥満ラットの食行動異常は、ヒスタミン枯渇ラットと酷似しており、概日摂食リズムの調節障害、1回食事摂取量の増加、その持続時間の延長、摂食速度の低下、咀嚼機能調節などの異常が認められた。5)摂食時の神経ヒスタミン賦活化は口腔内固有感覚によって駆動されていた。 II、エネルギー代謝調節:1)絶食負荷、インスリン誘発性低血糖、グルコース構造類似物質による中枢神経細胞内糖欠乏状態などにより、脳内エネルギーが枯渇すると、視床下部神経ヒスタミンは賦活化された。2)視床下部のH_1受容体を介する神経ヒスタミンのグリコーゲン分解、および副腎カテコラミン分泌による血糖値の上昇によって、脳内エネルギー補給は恒常的に維持されていた。3)Zucker肥満ラットでは、この調節系が破綻していた。 III.適応行動不全:1)Zucker肥満ラットとヒスタミン枯渇ラットでは、環境温上昇に対する適応行動が破綻していた。ヒスタミン神経系の機能異常により、体温の恒常性維持機能も障害されていた。 IV.分子生物学的検討:HDCのc-DNAを作成し、HDC geneの発現やHDCゲノム遺伝子の構造を解析した結果、明かなgeneの欠損は認められなかった。Point mutationなどを含むgenetic rearrangementの可能性を示す予備的結果が得られた。以上より、Zucker肥満ラットの異常は、視床下部神経ヒスタミンによる統合的生体調節機能の欠如に起因していると結論した。 続きを見る
本文を見る

類似資料: