心筋虚血再灌流障害におけるミトコンドリアの関与に関する実験的検討

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心筋虚血再灌流障害におけるミトコンドリアの関与に関する実験的検討

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
徳永 皓一(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1990
概要(最新報告):
本研究の目的は虚血障害のみでなく再潅流障害発生抑制にも配慮したより完全な術中心筋保護法を確立することにある。近年再潅流障害の発生に活性酸素による脂質過酸化が関与していることが報告されている。そこでミトコンドリアの脂質過酸化を抑制することが確認されているコハク酸が心筋虚血再潅流障害の発生にいかに作用するかをラット摘出潅流心を用いて実験的に検討した。実験は常温25分虚血後再潅流を行ない、虚血前の心機能に対する再潅流30分後の回復率ならびに各時点の高エネルギ-リン酸化合物を測定した。その結果、心筋保護液にコハク酸を添加することにより虚血再潅流後の心機能はコハク酸非添加群に比し有意に改善し、また心筋組織高エネルギ-リン酸化合物は虚血終了時には差を認めなかったが,再潅流30分の時点においてはコハク酸添加により有意に高値を示した。このことより心筋保護液に添加したコハク酸が心筋虚血再潅流障害の発生を抑制し、この作用は主に再潅流時に作用することが明らかとなった。さらにこの作用が再潅流時の脂質過酸化反応抑制に由来するものであるか否かを評価するために心筋組織のチオバルビツ-ル酸反応物質(TBARS)を測定したが、コハク酸添加の有無によってはTBARSには差を認めなかった。TBA反応は脂質過酸化の副産物であるmalon dialdenyde(MDA)に特異的に反応するもではなく他の酸化物質にも反応するため、この結果からコハク酸の心筋保護効果と脂質過酸化反応の関係を論じることは困難である。そこで現在、心筋虚血再潅流時の過酸化脂質動態を明らかにするためMDAを特異的に測定し得る高性能液体クロマトグラフィ-を用いて虚血再潅流各時点の組織MDAを測定し、その経時的変化を同定している。これによって心筋虚血再潅流障害において脂質過酸化がどの時点でおこり、その障害発生においていかに作用するかが明らかにされ、より完全な心筋保護法の確立に寄与するものと考える。 続きを見る
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類似資料:

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虚血再潅流障害の防止と至適心保存再潅流法の確立 by 河野 博之; KOHNO Hiroyuki; 徳永 皓一
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