中国若年者肝細胞癌における癌遺伝子の研究

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中国若年者肝細胞癌における癌遺伝子の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Study on Oncogene in Juvenile Hepatocellular Carcinoma in China
責任表示:
中山 文夫(九州大学・医学部・教授)
NAKAYAMA Fumio(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1989-1990
概要(最新報告):
肝細胞癌は一般的な癌のひとつではあるが、アジア、アフリカ地域でよく見られる。アジアでは特に中華人民共和国において多発しており、中国国内でも東南に行くにつれてその頻度が増し、肝細胞癌好発地域では家族内発生も多く、何らかの強い因子の存在が疑われる。疫学的調査よりB型肝炎ウイルス、食物中のアフラトキシンB1、汚染された飲用水、塩漬け野菜中のニトロソアミンが危険因子として注目されているが、肝細胞癌の発生原因については不明な点が多い。 そこで、中国肝細胞癌における遺伝子変化、特に癌遺伝子の検索を行なうため、中国沈陽市中国医科大学、貴陽市貴州医学院、ウルムチ市新彊医学院を訪問し、病床日誌の検索、外科切除材料、病理組織標本の作製を行なった。最近肝細胞癌の治療に対して中国でも動脈塞栓術や化学療法が次第に用いられるようになったが、前者は癌組織の壊死を招来し、後者はDNAの修飾を来たす恐れがあるため、これらの治療法が用いられていない症例の外科切除材料に限って合計17症例を収集することが出来た。 九州大学医学部に持ち帰った外科切除材料凍結組織より、14例を選び、SDSープロテネ-スK法により高分子DNAを抽出した。これらの高分子DNAをハイグロマイシン耐性プラスミド pSV2hphと伴にマウス繊維芽細胞NIH/3T3細胞に共トランスフェクションを行ない、ハイグロマイシン(150μg/ml)を加えた5%仔牛血清を含むDME培地で培養した。トランスフェクション後17日目頃より14例中8例にフォ-カスの出現を認めた。このフォ-カスをクロ-ニングシリンダ-で分離し、形質転換したと思われる細胞よりDNAを抽出し、ヒトの固有反復配列であるAlu配列をプロ-ブとしてサザンブロッテイングを行なった。その結果7例由来の14個のフォ-カスより抽出したDNAで、制限酵素EcoRI切断にてハイブリダイズする断片が認められ、14個の一次トランスフォ-マントを得ることが出来た。 次に、これら一次トランスフォ-マントより抽出した高分子DNAを、同様に pSV2phと伴にNIH/3T3細胞に2回目の共トランスフェクションを行なった。やはり17日目頃より10個の一次トランスフォ-マントでフォ-カスの出現を認め、それぞれ6個、計60個のフォ-カスを選びDNAを抽出後、EcoRI切断し、Alu配列をプロ-ブとしてサザンブロテイングを行なった。その結果、9個の一次トランスフォ-マントより、ハイブリダイズする断片を持つ計12個の二次トランスフォ-マントを得ることができた。これられ14例のうちの3例の組織に由来していた。 二次トランスフォ-マントのサザンブロテイングの結果より、その断片の大きさからKーras,Hーrasは考えにくく、Nーras,Ica,hstー1ともハイブリダイズしないため、肝臓癌でこれまでに報告のない癌遺伝子の可能性も考えられる。そこで、現在ひとつの二次トランスフォ-マント(フォ-カス出現頻度が最も高く、軟寒天培地でよく増殖する)を選び、λファ-ジライブラリ-、コスミドライブラリ-を作製し、スクリ-ニングを行っている。 今後、遺伝子をクロ-ニングし、制限酵素地図を作成し遺伝子の解析を行う予定である。 続きを見る
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