家族性大腸ポリポーシス由来の大腸がんを用いたがん抑制遺伝子の解明

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家族性大腸ポリポーシス由来の大腸がんを用いたがん抑制遺伝子の解明

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
笹月 健彦(九州大学・生体防御医学研究所・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1989
概要(最新報告):
高発がん性遺伝性疾患である家族性大腸ポリポーシス由来の大腸がんでは、第5、14、17、18、22の各染色体に高頻度のヘテロ接合性の消失が認められ、これらの染色体上にはがん抑制遺伝子の存在が示唆されている。そこで、本症由来の大腸がんを用いて、発がんに抑制的に作用する遺伝子の解明を目的として以下の成果を得た。 1.片側の第18番染色体に異常がある大腸がん細胞株HCT116にヒト胎児線維芽細胞由来の第18番染色体を微小核融合法により導入した。得られたクローンHCT116ー4とHCT116ー5とについて、ヌードマウスにおける造腫瘍性、軟寒天培地におけるコロニー形成能、in vitroにおける細胞増殖速度および血清要求性を比較検討した。いずれの腫瘍としての特徴についても明らかな差は認められなかった。この第18番染色体の効果について、さらに検索する目的にて、大腸がん細胞株SW620にも上記染色体を導入し、同様の解析を行なっている。 2.本症由来の大腸がんおよび非遺伝性大腸がんでは、第17染色体短腕におけるヘテロ接合性の消失が高頻度に認められており、この座位に位置するp53遺伝子が、がん抑制遺伝子の候補として注目されている。p53cDNAをプローブとしてRFLP解析を行なった結果、ヘテロ接合性の消失が、本症由来の腺腫14%(3/23)、大腸がん56%(5/9)および、非遺伝性の大腸がんで43%(3/7)と高頻度に認められた。また、残存するp53遺伝子についてエクソン5から7の領域の塩基配列を検索し,本症由来の腺腫で2例(1例は13塩基の欠損、1例は点突然変異)、大腸がんで1例(点突然変異)について変異を同定した。以上の結果は本症における腺腫の形成およびがんへの進展にもp53遺伝子が重要な役割を果している可能性を示唆している。 続きを見る
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