癌の悪性度、特に転移能に関与する遺伝子の検索・同定とその生物学的機能解析

閲覧数: 2
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

癌の悪性度、特に転移能に関与する遺伝子の検索・同定とその生物学的機能解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
谷口 俊一郎(九州大学・生体防御医学研究所・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1989
概要(最新報告):
(1)ラット形質3Y1細胞に、yーfosを導入すると肺転移能が増強することを示してきた。転移能増強の要因を細胞生物学的に解析した結果、受容細胞がsre形質転換細胞の場合は運転能昂進を伴う浸潤能の増強等が一要因であると示唆される結果を得た。更に運動能の増費に伴うアクチン関連蛋白質(低分子型トロポミオシン等)の発現変化、lysosomal enzymeの一つであるプロカテプシンLの発現及び分泌の増強等を観察した。又、fos導入による高転移性獲得細胞のcDNAライブラリーを作製し受容細胞よりも発現が増強している数個のcDNAクローンを得た。それらは従来報告のないものを含みlysosomeに存在する蛋白質やtranslationに関与するelorgation factor 1等に対応するものであった。 (2)マウスB16黒色腫で発見した新種アクチン(A^xをbetamと改名)が転移能抑制的に働くことを、cDNA導入実験で示し、この際、他アクチン関連蛋白質(低分子型tropomyosinやvinculin)の同時発現変化を観察した。また、betamに対する特異抗体を作製し、betamcDNAに対応するアクチンタンパク質が細胞内に存在し、細胞内アクチンフィラメントに取り込まれていることを確認した。アクチンの種類はbetamと異なるが(平滑筋型alphaアクチン)、やはり悪性化に伴う第3アクチンの発現変化をヒト色素組織及びラット3Y1細胞で観察した。3Y1細胞に於いては抗alphaアクチン抗体で染色するとalphaアクチンがアクチンフィラメントに取り込まれていることそしてalphaアクチンcDNAを導入発現させることによってアクチンフィラメントの回復および浸潤能の減少を観察した。 以上の如く、異なった細胞系で、細胞の形態変化や運動性に関与する細胞骨格蛋白質の遺伝子が転移能関連遺伝子として示唆された。これらの蛋白質あるいは遺伝子の機能及び発現制御の解明が今後の課題である。 続きを見る
本文を見る

類似資料: