血管平滑筋細胞の細胞質カルシウム濃度調節機序

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血管平滑筋細胞の細胞質カルシウム濃度調節機序

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
金出 英夫(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1989
概要(最新報告):
オカダ酸は黒海綿Genus Halichondriaから単離れさた、ホスファタ-ゼ阻害作用を有する炭素数38の脂肪酸である。これが引起こす血管異常収縮の際の細胞質Ca濃度〔(Ca)i〕変化について検討した。豚冠動脈起始部中膜微小条片にCa指示色素Fuva-2を取込ませ、張力と(Ca)iの同時測定を行った。細胞外Caの有無に関らず、10^<-6>M以上のオカダ酸は用量依存性の緩徐な漸増性張力発生を引起こした。発生張力の最大値、投与から張力発生までの所用時間、最大張力発生までの所用時間については、細胞外Caの有無で差が無かった。しかしながら、細胞外にCaが存在する場合に限り、用量依存性の軽度の(Ca)i上昇が観察された。10^<-6>M以下のオカダ酸は、張力発生も(Ca)i上昇も引起こさない。10^<-6>Mオカダ酸を20分間前投与した血管条片を118mMK脱分極し、細胞外Ca濃度を0から10mMまで階段状に上昇させると、(Ca)iは72nMから2900nMへ階段状に上昇する。この(Ca)i上昇は、オカダ酸前投与をしない場合の血管条片の(Ca)i変化と全く同様であった。一方、細胞外Ca=1.25mMで118mMK脱分極〔オカダ酸(-)〕の際の発生張力を100%とすると、細胞外10mMCaの発生張力は150%に達するが、オカダ酸前投与の場合は40%であった。Kd値とHill係数は、オカダ酸前投与しない場合、それぞれ600nMと1.8であり、オカダ酸前投与後は、それぞれ678nM、2.0であった。すなわちオカダ酸による処理は張力発生を抑制するが、Kd値やHill係数に影響を与えなかった。したがって、オカダ酸による血管収縮の特徴として、1.高濃度のオカダ酸は、細胞外Caの有無に関らず(Ca)i変化を伴わずに、張力発生を引起こすこと、2.低濃度のオカダ酸は、Ca依存性の収縮を阻害すること、この際Kd値に変化がないので、収縮阻害は収縮蛋白質のCa感受性変化によるものではないこと、が明らかとなった。 続きを見る
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