新しい分子生物学の知見を取り入れた集団遺伝学の研究

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新しい分子生物学の知見を取り入れた集団遺伝学の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
向井 輝美(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1989
概要(最新報告):
理論的な研究では、非常に速い分子進化速度を示すRNAウィルスも、総突然変異率が普通のDNA遺伝子よりずっと高いということによって中立説の立場から一貫して説明できることがわかった。多重遺伝子族の理論的研究については、突然変異による重荷の定量的解析と相補的突然変異の固定確立の解析を行なった。遺伝子重複によって相補的突然変異の固定確立は高まることがわかった。また、分子系図学の理論研究も進展し、主要組織適合性抗原遺伝子の進化機構を解析することができた。遺伝子の分岐と種の分岐との関係に関する理論的研究も行なった。 分子レベルの進化機構と表現型レベルの進化の仕組みとを統一的に理解することは今後に残された大問題であるが、これについては生物大進化の四段階説を提唱した。 実験集団遺伝学的研究も大きな成果が得られた。核DNAの種内変異の研究では、キイロショウジョウバエの2集団で総計60kbの領域のDNA多型を調査した。制限酵素座位の多型の大部分は中立突然変異によるもので、DNA断片の挿入・欠失は負の淘汰を受けていると考えられた。遺伝子重複の研究については、キイロショウジョウバエのGpdh遺伝子、アミラーゼ遺伝子、ヒトやサルのαグロビン遺伝子などで重複数の変異の分布や塩基配列レベルにおける変異がわかった。ミトコンドリアDNAの種内及び種間変異の研究については、キイロショウジョウバエの種内及び近縁種3種のミトコンドリアDNAの2.5kb領域の塩基配列を決定し、同義置換の速度を検討した。この結果遺伝子の各コドンの含量がその遺伝子の同義置換速度に影響を与えていることがわかった。トランスポゾン様因子の研究では、キイロショウジョウバエのAdh遺伝子座の3下流で発見された因子が、Jockeyと同じであることがわかり、この転移率の推定を行なった。 続きを見る
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