開心術における新しい心機能解析法の確立-Emax-心拍推定法の臨床応用-

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開心術における新しい心機能解析法の確立-Emax-心拍推定法の臨床応用-

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
徳永 皓一(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1989
概要(最新報告):
術前から心機能の低下した重症例の救命のためには術前、術中、術後を通じて心機能の適切な把握とそれに応じた適切な治療法の選択が必須である。本研究の目的は心室圧-容積関係から得られる負荷条件に依存しない心機能指標を用いて開心術前後の心室ポンプ機能の変化を明らかにし重症例の救命に寄与することにある。まず、収縮性の指標である収縮末期圧-容積関係(Emax)、心室コンプライアンスの指標である拡張末期圧-容積関係(EDPVR)を臨床上、安全に求めるため駆出心拍から等容心拍の最高到達圧(Pmax)を推定する方法を考案しその妥当性を実験的に検討した。次に、本法を臨床に応用し有用であることを確認した。実験的には雑種成犬を用いて様々な負荷条件の変化、すなわち、1)容量負荷、2)カテコラミン投与、3)ペ-シング負荷、4)心筋局所虚血、5)心筋全体虚血のもとでPmaxの実測値(Pmax(O))および推定値(Pmax(E))を求めた。その結果、それぞれの負荷条件のもとでも、また全体としても極めて良好な相関が得られた(Pmax(O)=0.77・Pmax(E)+33、r=0.951)。臨床的には体外循環前後にEmaxを測定しその変化率を求め、虚血の影響およびその年齢による差異や予後の違いを検討した。その結果、検討した17例を術後にEmaxの低下した症例と非低下例に分けるとICU滞在期間や気管内挿管日数、遠隔期のCTRの改善度やNYHAに有意な差を認めEmax低下例では非低下例に比し予後が不良であった。さらに、心房中隔欠損症23例の検討では高齢者になるほど術後のEmaxは低下する傾向にあり高齢者の心筋と若年者の心筋とで虚血に対する反応に違いのあることが明らかとなった。また、収縮性心膜炎2例の心膜剥離術中にEDPVRを測定した結果、左室拡張末期圧10mmHgで心係数2.5l/min/M^2を得るために必要な心膜の剥離範囲の決定が可能であった。このように、開心術においてEmax、EDPVRを測定し従来の指標では明らかにできなかった事柄が明らかとなりきわめて有用であった。 続きを見る
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類似資料:

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虚血再潅流障害の防止と至適心保存再潅流法の確立 by 河野 博之; KOHNO Hiroyuki; 徳永 皓一
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