ラクトール環による立体制御を利用したCope転位とそのテルペノイド合成への応用

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ラクトール環による立体制御を利用したCope転位とそのテルペノイド合成への応用

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
加藤 修雄(九州大学・機能物質科学研究所・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1988
概要(最新報告):
標題の手法を3S__--3R__-イリドイド二量体に適用することで、通常のCope転位(椅子型遷移状態)とは逆の舟型遷移状態を経た転位を進行させることに成功した。その結果、カイガラ虫の代謝産物中から単離されたセロプラストールII(1)が有する不斉炭素の立体化学が制御でき、実際5/8/5-員環が縮環したセスタテルペノイドとしては初例となる、1の全合成に成功した。一方、3S__--3R__-二量体に対して同様の手法を適用し、やはり通常(舟型遷移状態)とは逆の椅子型の転位を生起させることに成功した。この転位体からは、褐藻から単離されたジテルペノイド、ジクチマール(2)の全合成を達成した。5/8/5-員環骨格を有する類縁体、エポキシジクチメン(3)の合成には至っていないが、生合成的に関連し、同一の立体化学をもつ2の合成を完了したことで初期の目的は達成された考える。 本研究は、イリドイドの二量化を基盤とする5/8/5-員環が縮環した三環性テルペノイド全合成への応用を念頭に置いていた。従って、標題と対照される通常のCope転位を用いるこの種のテルペノイドの合成を第二の目的に掲げていた。3S__--3S__-二量体の通常のCope転位を用いたシクロアラネオセン(4)の合成は既に報告していたが、今回同一の転位体から4の類縁体であるヒドロキシシクロアラネオセン(5)の合成を達成した。この際、前報告とは異なり、8員環形成には分子内エン反応を用いた。エン反応での8員環形成はきわめて稀で、反応の適用限界がエントロビー因子に支配されていることを明確にできた。また、5の全合成によりその構造が提出されていたものと異なることも立証できた。 今回は、標題の手法を、転位にともなって生成する四級炭素の立体制御に用いたわけだが、反応系によっては、生成する二重結合の幾何学制御に用いることもできる。今後、その方面への応用も検討したい。 続きを見る
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