ヒト胎児における行動の発達と中枢神経系の制御機構の連関に関する研究

閲覧数: 13
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

ヒト胎児における行動の発達と中枢神経系の制御機構の連関に関する研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Ontogeny of Rem Sleep, Nrem Sleep and Awake State in the Human Fetus in Utero
責任表示:
中野 仁雄(九州大学・医学部・教授)
NAKANO Hitoo(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1988-1990
概要(最新報告):
われわれはこの3年間、ヒト胎児行動の個体発生過程を中枢神経系機能による制御との関連で明らかにすることを目的に検討をすすめてきた。その結果、1.胎児の眼球運動は妊娠16週頃から観察できるようになるが、運動の頻度は少なく、散発的である。しかし、妊娠24週前後になると眼球運動は群を形成してくるようになる。さらに、妊娠32ー33週に至ると眼球運動の頻度が増加するとともに眼球運動期と静止期が明瞭になる。そして、妊娠37ー38週前後になると、眼球運動期と静止期は各々平均24分および平均22分の一定の持続時間で交代性に出現するようになる。2.妊娠33週以降、眼球運動の個々の持続時間のなかには、0.6ー0.8秒に統計学的に有意なひとつの変極点が認められる。このことは持続が0.6ー0.8秒以下と以上の二種類の特性の異なる眼球運動が存在することを示す。前後者は各々、急速眼球運動(REM:rapid eye movement)と緩速眼球運動(SEM:slow eye movement)に対応する。緩速眼球運動は筋緊張低下の表現である。したがって、REM期のなかにSEMが混在することはヒト胎児にREM睡眠の状態が存在することを意味する。3.口唇運動は妊娠34週以前の妊娠の早期ではランダムに生起するのに対し,妊娠35週以後になると0.3ー0.6秒のインタ-バルを有する規則的な口唇運動がNREM期にのみ同期して出現する。この規則的な口唇運動は新生児においては、NREM睡眠に限って認められる。したがって、これはヒト胎児にも妊娠35週頃にはNREM睡眠と呼べる状態が発現してくることを示すまた、4.散瞳・縮瞳とREM/NREM睡眠との相互の関連から、少なくとも妊娠末期の胎児では全時間の5%に将来覚醒に連なってゆくとみなされる状態が存在すること、そしてこの状態はREM睡眠期から芽生えてくることが分かった。このようなわれわれの成績は今後、ヒト胎児行動学の体系化へと展開できる。 続きを見る
本文を見る

類似資料: