新しい分子生物学の知見を取り入れた集団遺伝学の研究

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新しい分子生物学の知見を取り入れた集団遺伝学の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
向井 輝美(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1988
概要(最新報告):
集団遺伝学研究班は、理論・実験の両面にわたり以下のような成果をあげることができた。(1)理論集団遺伝学的研究:分子レベルでの進化速度の問題については中立説のモデルが最近多くのデータにより裏付けられるようになった。さらに中立突然変異が表現型的な「大進化」において果す役割について新しい研究が行なわれた。多重遺伝子族の理論研究は不等交又や自然淘汰が多重遺伝子族の進化には重要な役割を担っていたことを明らかにした。遺伝子の系図学については、塩基配列の相異から推定できる相同遺伝子の系図から系統関係を推定する上で有効な方法、およびそれに基づいた実験計画を考案した。(2)実験集団遺伝学的研究:キイロショウジョウバエのAdh遺伝子座近傍のDNAレベルの解析を行ったところ、ある変異が世界的に存在する逆位In(2L)tだけに連鎖しており、しかもそれが存在する集団は特定の地域に限られ、そこでは高頻度であることがわかった。この地域へのIn(2L)tの導入が比較的新しいことから、この変異には正の自然淘汰が作用していると考えられる。キイロショウジョウバエとその近縁3種のmtDNA上の遺伝子ND2とCOIの塩基配列(約2300bp)を決定比較した所、同義置換率で測定した進化速度はコドンの種類、遺伝子の種類に依存していることが明らかになった。これは同義置換といえども普遍的な分子進化時計にはなりえないことを示す重要な例と考えられる。また、mtDNAの遺伝様式に関する実験から、ショウジョウバエでは母性遺伝子が不完全であるデータを得た。その他、遺伝子重複についてはヒトのHLA遺伝子、ヘモグロビン遺伝子、キイロショウジョウバエのアミラーゼ遺伝子、Gpdh遺伝子などについて種内・種間の多型を調査し重複遺伝子の進化を研究している。 続きを見る
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類似資料:

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集団遺伝学 by 向井, 輝美
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集団遺伝学入門 by Hartl, Daniel L., 1943-; 石和, 貞男; 向井, 輝美
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