化学修飾および遺伝子工学による蛋白質のフォルディング過程の解析

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化学修飾および遺伝子工学による蛋白質のフォルディング過程の解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
山田 秀徳(九州大学・薬学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1988
概要(最新報告):
1.S-S結合を還元したニワトリリゾチームの活性が30分間で80%まで回復する酸化還元系(pH8、38℃)を用いて、その巻戻り過程を8M尿素ゲル電気泳動で追跡したところ、まず中間体が蓄積し、その後ネイティブリゾチームと同じ泳動度を示すバンドが現れることがわかった。中間体の生成速度はSH基の消失速度と、また後者のバンドの生成速度は活性の回復速度とよい相関を示した。2.巻戻し開始30分後反応を停止し、直接単離と2日間透析後単離の場合について、巻戻したリゾチームの性質を比較したところ、直接単離したものは安定性が低下しており、巻戻し直後のリゾチームの構造は、均一ではないことが示唆された。3.化学修飾リゾチームや大腸菌に生産された変異リゾチームを用いて同様の実験を行ったところ、-1残基目へのMetの付加やTrp62の修飾は巻戻り率を低下させ、またAla31→Valの変異では巻戻りが見られないことがわかった。最後の変異リゾチームの場合、蛋白は反応中にすべて沈澱してしまった。Trp62酸化リゾチームのNMRスペクトルは、巻戻し前後で差がみられ、Trp62は、近傍のCys64-Cys80のS-S結合の形成に関与していることが示唆された。4.色素で標識したリゾチームを用いて、色を指標に巻戻りを追跡したところ、残基番号15及び23近傍の2次構造の形成は早い段階で起こるのに対して、N末端近傍のそれは遅いことがわかった。5.上記の系で巻戻り率が低かったものを、4℃、1M尿素存在下で巻戻したところ、すべてについて巻戻り率が向上した。低温は還元リゾチームの初期構造の形成に有利に働くこと、また1M尿素は正しくない構造になったリゾチームが不溶化して系外に除かれるのを抑えることがこの原因と考えられる。一方、還元リゾチームの初期構造を有機溶媒でα-ヘリックスに強制することは、巻戻しに有効ではないこともわかった。 続きを見る
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類似資料:

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遺伝子工学から蛋白質工学へ by 村上, 和雄; 堀, 比斗志
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