ほ乳類脳細胞におけるガバ作働性カリウムチャネルの解析

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ほ乳類脳細胞におけるガバ作働性カリウムチャネルの解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
緒方 宣邦(九州大学・医学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1988
概要(最新報告):
モルモットやマウスなどのほ乳類の脳を摘出し、厚さ約500μmの薄切切片をビブラトームにより作整し、各種酵素処理により脳細胞を分離し顕微鏡で一個一個の細胞として直視出来るようにした。このような新鮮分離脳細胞の作整を、海馬、線状体を始め種々の脳部位で試みたが、いづれの脳部位においても細胞形態が極めて良好に保持された単一神経細脳が得られた。上記細胞分離操作に対する種々の因子の影響を検討すると、酵素としてはトリプシンが最も有効でコラゲナーゼは全く効果が無かった。溶液のイオン組成やpHなどはそれ程重要ではなく、酵素濃度とその作用時間が最も大切であった。胎児より成熟動物に至るまで種々の発育過程の脳で試みたが、若い脳程、成功率が高く酵素量も少なくて済む事が解った。いわゆるパッチクランプ法により、新鮮分離細胞から膜電流を記録すると、電位依存性電流はナトリウム、カリウム、およびカルシュウム電流とも記録され、新鮮分離下においても、これらのイオンチャネルは傷害されずに保存されている事が解った。しかしながらガバやグルタミン酸などの神経伝達物質により誘発される受容器依存性膜電流は殆んどの場合記録されず、酵素処理により受容器が傷害を受けている事が示唆された。この事を裏付けるように、極めて低濃度で細胞が分離出来る新生児脳においてはガバによって内向きのクロール電流が記録出来た。しかしながら私が研究対象としているガバ依存性カリウム電流は初代培養神経細胞の場合と同様、記録出来なかった。ガバ依存性カリウム電流は脳細胞がかなり成熟して初めて出現するものと考えられる。このように高濃度の酵素処理を必要とする成熟脳細胞の新鮮分離は電位依存性イオン電流の解析には適しているが受容器依存性イオン電流の検討には残念ながら適さない事が解った。このような問題点を解決する為に、成熟脳細胞の初代培養に現在取り組んでいる。 続きを見る
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