がん遺伝子産物の機能とそのカスケードの解析

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がん遺伝子産物の機能とそのカスケードの解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
清水 憲二(九州大学・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1988
概要(最新報告):
1.抗raf抗体の製作:ヒトc-rafのC末側31kdの蛋白を大腸菌で発現させ、95%以上の純標品数mgを精製した。これをウサギに免疫し、31kd蛋白を認識するポリクローナル抗体を得た。本抗体は活性raf形質転換細胞に特異的な約70kdの蛋白を認識する。 2.条件形質転換:活性H-ras遺伝子をMMTVプロモーターに連結し、ホルモンによる条件形質転換の系を確立した。ホルモン誘導後、H-rasのmRNAの発現とほぼ同時に、c-fosのmRNAの発現が開始されることを見出した。また、それ以降の時間に条件形質転換細胞で特異的に発現するmRNAのcDNAクローンをを分離しつつある。 3.Cキナーゼの変化:二次元電気泳動による解析から、ras、raf形質転換細胞ではCキナーゼによる80kd蛋白の燐酸化が消失していること、この現象が条件形質転換の系でも再現されたので形質転換に密接に関連していること、などが判った。in vitroでの解析により、この現象はCキナーゼの膜分画への移行による結果と推察された。 4.分子遺伝学的解析:多コピーのヒト活性N-rasによる形質転換細胞から、癌遺伝子を保持しつつ非形質転換の表現型を示す復帰変異株を、(1)EMS処理、(2)neo^R遺伝子の挿入。(3)ヒト高分子DNAの移入などの方法により多数分離した。(1)、(2)の群には劣性変異のものがあり、少なくとも3種の相補性群を含むことを見出した。特に、neo^R遺伝子の単一コピーの挿入による変異株からは、ras蛋白の作用する機能連鎖中に介在する未知の遺伝子を同定、分離することが可能となった。また(3)の群にはヒト腫瘍抑制遺伝子を含んでいる可能性があり、クローニングの試みを進めている。以上のほか、(2)の系をヒト癌細胞に適用して未知の癌遺伝子を検出する試みや、特定の遺伝子mRNAを特異的に破壊する新しい方法の検討なども併せて進行中である。 続きを見る
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