腫瘍局所に対する至適な化学療法の確立に関する研究

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腫瘍局所に対する至適な化学療法の確立に関する研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
馬場 恒男(九州大学・生体防御医学研究所・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1988
概要(最新報告):
特筆すべき実績は、癌性腹膜炎に対する昇圧2経路化学療法の基礎的成果が樹立され、いよいよ臨床応用が開始された事である。 angiotensin IIによって血圧上昇させると腎血流量が著明に低下し、更に腸間膜血管などの収縮によって腹腔より薬剤の吸収が悪くなるために、局所(腹腔)に投与されたcis-DDPが長期間癌に作用し、全身的に吸収されたcis-DDPは副作用の第1臓器である腎への流入が抑制された。血圧正常化にもどる約10分後にcis-DDPの中和剤であるSTSの全身的注入によってcis-DDPの副作用は大幅に軽減化出来た。即ち、従来の2経路化学療法を大幅に改善する目途がついた。中でもSTS投与時期をDDP投与時期より後期時点に遅らせる事が出来たことは大きな成果であった。これについては基礎的に犬、ラットなどの動物実験により確認され、現在、卵巣癌、胃癌などを原発とする癌性腹膜炎の人体例について応用が試みられ、従来よりも優れた治療成績が示されつつある。他方、肝癌及び肝転移癌に対する動注及び栓塞化学療法に於いても、犬などを用いた基礎実験及び人体臨床例も数多く検討され、至適薬剤の至適投与量、併用薬剤の可否、剤型の工夫糖が精力的に研究された。肝動脈門脈同時栓塞法による効果上昇と生体側侵襲う度が研究された。更に癌性腹膜炎を対象とした温熱化学療法が研究され、手術時消化管吻合に及ぼす副作用の解析が行われた。 一方、腫瘍局所の血管透過性の亢進の事実に基づき、キニンの局所濃度を上昇(キニナーゼ阻害剤投与による)させると高分子制癌剤がより腫瘍で漏出亢進する事実が基礎研究的に明らかとなった。各種制癌剤の局所投与時と全身投与時の薬理動態の解析が実験され、局所投与の有用度が明らかにされた。また、angiotensin II昇圧下では、制癌剤の腫瘍内濃度が優先的に上昇することも確かめられた。 続きを見る
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