パラジウム触媒による芳香族C-H結合の活性化を利用する合成反応の開発

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パラジウム触媒による芳香族C-H結合の活性化を利用する合成反応の開発

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
藤原 祐三(九州大学・工学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1987
概要(最新報告):
本年度の研究計画に従って研究を進め, 1.パラジウム触媒を用いることによりベンゼンと酸素ガスよりフェノールの直接合成及び2.ナフタレンと一酸化炭素よりβ-ナフトエ酸の選択的合成反応の開発に成功した. 1.フェノール合成 ベンゼンをPd(OAC)_2などの触媒を用いて1, 10-フェナントロリンの存在下, CO15気圧, O_215気圧, 180°Cで12時間反応させるとフェノールが選択的に生成することを見い出した. 触媒のターンオーバー数は15程度であり, これまでに液相反応で報告されているものの中で最高の値である. 添加剤としてはフェナントロリンの他, 2,2′-ビピリジンなども効果があるがビスジフェニルホスフィノエタンやトリフェニルポルフィンなどはよくないことが分った. 触媒としてはPd(OAC)_2の他, Pd(acac)_2, Pd黒, Pd-Cなども有効である. また, 反応機構を明らかにするために, 重酸素(^<18>O_2)をO_2の代りに用いて検討した結果, 生成したフェノールには^<18>Oがほぼ定量的(92%)に導入されていることがマススペクトルより明らかになり, ベンゼンのO_2による直接酸化反応であることを確認することができた. さらに, 本反応ではフェノールとほぼ同量のCO^<18>Oが生成していることも確認し, COはO_2の一つのOのアクセプターとしての役割をはたしていることが明らかになった. 2.β-ナフトエ酸の選択的合成 β-ナフトエ酸は容易に不均化して高品位ポリエステル樹脂の原料となるα, b-ジナフタレンカルボン酸を与えるので工業的に重要な薬品である. 本研究により, パラジウム触媒存在下COとナフタレンより選択的β-ナフトエ酸の合成に成功した. 本研究により開発した反応はいずれも芳香族C-H結合を直接活性化して, 酸素やCOと反応させる画期的なものであり学術面応用面の両面において極めて重要である. 続きを見る
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