再灌流時の不整脈に関する研究(カリウムイオン電極を用いての新しい解析法)

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再灌流時の不整脈に関する研究(カリウムイオン電極を用いての新しい解析法)

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
徳永 皓一(九州大学・医学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1987-1988
概要(最新報告):
62年度に引続きラット摘出灌流心、左冠動脈前下行枝(LAD)結紮モデルを用いて再灌流時不整脈に関する実験を行なった。本年度は、虚血、再灌流時の心筋細胞をとりまくイオン環境変化の中で不整脈発生に重要な関わりを持つと考えられる細胞外カリウムイオン濃度(Ke)の変化を検討するためにカリウムイオン感受性電極測定を同モデルにおいて実用化することを目的とした。拍動心における測定のための柔軟性を持った電極は外径1mmのポリエチレンチューブを加熱して引き延ばし、内径70-100μmの部位で切断して作成した。当初はガラス微小電極用の液体ion exchangerを用いたが安定性に欠け、実用にいたらなかった。そこでHill5(Hill.T.L.etal,Circulation61,1980)により開発されたK^+sensitive Valinomycin-PVC matrixmembraneを応用してラット摘出灌流心用の電極を作成した。この電極は充分な安定性を持ち、これによりラット心筋でのKeの経時的変化の測定が可能となった。K^+濃度5、10、20mMの標準液でcalibrationを行なった後に心筋LAD領域中心部に電極を刺入しKeを測定すると、LAD結紮0、2、5、10分後のKe値はそれぞれ4.58±0.27、8.06±0.27、8.30±1.0、8.20±1.2mMと、虚血直後2分まで急上昇し、以後Ke値はほとんど変化せず虚血10分まではプラトーを形成した。次に5分(I群)、10分(II群)虚血後再灌流し、再灌流時のKe変化と不整脈発生の関連性を検討した。両群とも再灌流でKeは速やかに虚血前値に復したが、Keの下降速度を△Keの1/2の変化に要した時間(T1/2)で表現するとI群(n=5)23.0±8.9sec、II群(n=4)10.0±4.4sec(p=0.03)と、II群において有意に速い変化を示した。心室細動発生頻度はI群0%、II群100%であった。この結果より、再灌流時のKeの変化速度すなわち虚血により脱分極した心筋が再分極する速度が不整脈発生に関係している可能性が示唆された。 続きを見る
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