ヒト悪性Tリンパ球の分化誘導における細胞内調節機構

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ヒト悪性Tリンパ球の分化誘導における細胞内調節機構

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Intracellular regulation in the induction of differentiation in human malignant T lymphocytes.
責任表示:
NAGASAWA Kohei
本文言語:
日本語
研究期間:
1987-1988
概要(最新報告):
ヒト悪性Tリンパ球(MOLT-3)が代表的なphorbol esterである。12ーO-tetradecanoylphorbol-13-acetate(TPA)によって分化誘導されることはすでに報告した。本研究ではこのTPAによるMOLT-3の分化誘導機構におけるphorbol esterに対するレセプター、および細胞内情報伝達物質としてのprotein kinase C(PKC)やCa^<2+>の役割について、MOLT-3よりTPAに抵抗性のsubclone(RO1-RO5)を作製し、MOLT-3と比較することにより検討した。phorbol esterに対するレセプターの解析は〔^3H〕phorbol-12,13-dibatyrate(PDB)の細胞への結合を測定することによって行った。TPA抵抗性のsubcloneでは全て、〔^3H〕PDBの結合がMOLT-3に比べ約50%に低下しており、その原因はScatehard解析により、subcloneではphorbol esterに対するレセプター数がMOLT-3の50%程度にしかすぎないことにあることが判明した。この結果より、MOLT-3のTPAによる分化誘導にはphorbol esterに対するある一定数以上のレセプターが必要であるという結論が得られた。 RO1〜RO5の5種類のTPA抵抗性subcloneのPKC活性を測定した結果、細胞質分画でいずれもMOLT-3におけるそれの40ー50%に低下していた。MOLT-3にTPAの刺激を加えると、PKC活性は細胞質から膜への著明な移動(translocation)が認められた。一方、RO1では同様のパターンを示したものの、その絶対量はわずか20%程度であった。また、TPA刺激による蛋白のリン酸化の差異を電気泳動のオートラジオグラフィーによって検討した。その結果、リン酸化された蛋白のパターンはほぼ同様であったが、20K、25K、34Kの蛋白のリン酸化の程度はP.01-R05のすべてにおいて、MOLT-3よりも減弱していた。以上のように、PKC活性はMOLT-3のTPAによる分化誘導に重要な役割を担っていることが示唆された。さらに、Ca^<2+>の役割を検討するために、MOLT-3にTPAに加え、イオノマイシンを作用させたところ、増殖、形態の変化が著明となり、Ca^<2+>の補助的役割も示唆された。 続きを見る
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