DNA型ウイルスの細胞内への取り込み機構と感染成立の関係

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DNA型ウイルスの細胞内への取り込み機構と感染成立の関係

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Entry of DNA viruses into cells and establishment of infection
責任表示:
木村 元喜(九州大学・生体防御医学研究所・教授)
KIMURA Genki(九州大学・生体防御医学研究所・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1987-1988
概要(最新報告):
DNA型ウイルスによる細胞感染の過程のうち、ウイルス粒子の細胞への吸着から核への侵入、ウイルス初期遺伝子の発現までの感染初期過程は感染に必須の過程であるにもかかわらずその解析が進んでいない。本研究では、SV40をモデルウイルスとして、感染初期過程において感染成立に重要な役割を果たす細胞性の因子を明らかにした。CV-1細胞を用いて調製したSV40の粗ウイルス液からウイルス粒子を精製する過程でBSC-1細胞に対する感染価が著明に減少した。ところが、この精製ウイルス液にCV-1細胞の抽出液を加えると感染価が粗ウイルス液のレベルまで回復した。この活性は、細胞膜由来のリン脂質によるものであり、その活性の主体は、フォスファチジルセリンとフォスファチジルエタノールアミンであった。これらのリン脂質はウイルス粒子と結合することによってウイルスの細胞膜への吸着の効率を上昇させると考えられた。吸着したウイルス粒子はエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれた。種々の細胞内器官機能の阻害剤による感染阻止効果の検討により、取り込まれたウイルス粒子の核への運搬には、マイクロチュブルスが重要な役割を果たしていることが示唆された。一方、マイクロフィラメントやライソゾームの機能は感染成立に必要ではないことが示唆された。他のDNA型ウイルスの感染初期過程の解析を試みたが、感染成立のマーカーとなる初期遺伝子産物を検出するために有用な抗体が現在のところないことが判明した。そこでアデノウイルス12型の初期遺伝子であるE1A遺伝子の塩基配列より想定されるペプチドを合成し、これをラビット及びマウスに免疫することにより抗血清、モノクローナル抗体を作製した。今後、これらの抗体を用いアデノウイルスの感染初期過程をSV40と同様に解析し、それぞれの感染初期過程に共通の因子、または特異的な因子を明らかにする予定である。 続きを見る
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