ブドウ球菌細胞壁の構造の解析

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ブドウ球菌細胞壁の構造の解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
梅田 昭子(九州大学・医学部・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1987-1988
概要(最新報告):
黄色ブドウ球菌CowanI株より細胞壁を分離し、除タンパク後ウサギに免疫して抗血清を得、DEAE-SephacelによりIgG画分とした。タイコ酸は抗原に用いたものと同じ細胞壁よりトリクロル酢酸(TCA)により抽出し、アルコール沈澱後DEAE-Sephacelにより精製を行った。ペプチドグリカンは、除タンパク後の細胞壁をTCAで熱処理(90℃、10分)を数回繰り返してタイコ酸を取り除くことにより作製した。タイコ酸に対する特異的抗体の分離は、まずDEAE-Sephacelにタイコ酸を結合させ、次に抗体IgG画分を流しよく緩衝液で洗い流した後、タイコ酸に特異的に結合したIgGは0.1Mグリシン塩酸緩衝液(ph2.5)により溶出し、硫安塩析を行って濃縮した。ペプチドグリカンに対する特異的抗体の分離は、精製したペプチドグリカンに抗体IgGを結合させよく緩衝液で洗浄した後、0.1Mグリシン塩酸緩衝液(ph2.5)で結合したIgGをはずし、硫安塩析により濃縮した。これらの特異抗体を、プロテインAを持たないWood46株細胞壁と、トリプシン処理によりプロテインAを取り除いたCowanI株細胞壁に作用させ、プロテインA・ゴールドを作用させ、各抗原の局在場所について超薄切片法による電子顕微鏡観察を行った。結果は、タイコ酸は細胞壁の外層部には非常に多く露出しているが内層部への露出は少量であった。また外表面でのタイコ酸の局在は、分裂直後の菌では分裂後に現われた新しい面より古い面の方に多く見られ、細胞壁が古くなるにつれてタイコ酸の量が増加していくことが考えられる。ペプチドグリカンの局在は、細胞壁の外層部にやはり多く見られたが内層部にもかなり露出しているのが見られ、分裂直後の菌においては新しい面にも古い面にもどちらにもほぼ均一に存在しているのが見られた。以上の結果より、細胞壁の構築は、まず基本となるペプチドグリカンが形成され、タイコ酸は必ずしも細胞壁中で均一ではないものと考えられる。 続きを見る
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類似資料:

10
細胞の構造 : 電子顕微鏡写真の見方 by Toner, P. G.; Carr, Katharine E.; 大森, 正樹
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