シオマネキ類の配偶システムの分析

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シオマネキ類の配偶システムの分析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
村井 実(九州大学・理学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1987
概要(最新報告):
インド・西太平洋の1亜属Deltucaに属すシオマネキの配偶システムを調査した. インド・西太平洋の亜属では, 雄と雌の巣穴域は重なり合っているが, 雌は巣穴に対する執着性が強く, アメリカ大陸のLlcaの様に雌が交尾前になると放浪を始め, 雄の巣穴域へ向い交尾するという習性がない. そのために求愛交尾の機会を増すような雄の行動は何かを明らかにするための調査をした. 繁殖期の雄の行動を調べたところ, この時期になると雄は, 巣穴域が干出した後, 自らの巣穴を捨てコロニー内を動きまわることが明らかになった. 雄のこの様な行動で雌と出合う機会が著しく増えた. 雌雄選択は繁殖成巧の高い雄に有利に働くので, この様な雄の行動は適応的である. 上記の雄の行動は巣穴を持つ雌とのinteractionを増した. これによって巣穴を失った雌はコロニー内を放浪した. アメリカの亜属であるハクセンシオマネキで前回明らかにしたように, この様な雌の行動で雄の巣穴内での交尾に至るが, 本種では, 巣穴の構造上ペアを収容するようなスペースを持たない等の理由で交尾に至るのは稀であるが, 巣穴内での交尾が成立する(アメリカ大陸の亜属)方向への進化が起るきっかけを与える行動を保持しているという点は大変興味がある. この様な配偶システムはDeltucaでは一般的であるかどうか検討するために, 他の同亜属のLlcaについて調査を計画したが予備調査の段階で終ってしまった. 海外調査研究で, マレーシアのLlca rosea(Deltuca亜属)を調査する機会があって, やはり本種と同様な配偶システムを持つことがわかったので, これは本亜属における普遍的なシステムであると言える. 今回は, 個体識別をして行動を調べたが調査中の個体が実際に交尾をすることを観察するチャンスが少なかったので, 交尾のデータは不十分に終った. 今後はこの方面のデータを主にとり, 取まとめる予定である. 続きを見る
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