格子模型による生物集団の統計物理学的研究

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格子模型による生物集団の統計物理学的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Statistical physics of lattice models applied for biological populations.
責任表示:
松田 博嗣(九州大学・理学部・教授)
MATSUDA Hirotsugu(九州大学・理学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1987-1988
概要(最新報告):
生物集団の格子模型は、生息場所が局所的に飽和性をもつこと、個体の移動・分散や相互作用の到達距離が種の生息域に比べて小さいことを端的に取り入れるために、生息場所が格子状構造を持ち個体が格子点を占めるとして、系の時間発展をマルコフ過程で与える数学的モデルである。 1.血縁認識のないときの利他行動の進化を次のモデルで論じた。個体には遺伝的に+と-の2型があり、増殖は子が空格子点へ侵入することによって生じる。最近接格子点に+型および-型があると1個体当り定数β_+、β_-(β_+>β_-)だけ死亡率の低下が生じる。子の型は確率μで親と異なる。利他行動は、侵入が最近接格子点に限られるときは低密度に限って進化し、侵入がすべての空格子点に平等のときにはβ_->0であれば進化できる。 2.個体が隣に与える迷惑が非対称である例として、樹高の進化を考察した。まず低い樹種が広がり、次により高い種へとおきかわって、そこに再び低い樹木が侵入するといった、循環遷移が現れた。 3.定量的結果を求めるためのペア近似法を展開した。集団の状態を個体の隣の格子点に個体が存在する確率pと、空格子点の隣に個体が存在する確率qとで代表させ、切断近似でpとqとを変数とする2次元力学系を構成すると、qが0に近くない限り、計算機シミュレーションの結果をよく予測できた。 4.格子構造をもつ生物集団に、伝染病が広がる場合を解析した。健康な寄主個体は繁殖して隣接する空格子点に子を侵入させ、病気は隣接格子点にいる健康な個体にうつる。生物絶滅型、病気根絶型と、共存型の3つの最終結果になる確率を、格子模型と、感染と侵入が空間的に一様に生じるという非構造模型とで、格子の次元を変えて比較した。空間構造のある1次元集団では病気根絶型が良く生じるのに対して、非構造模型や2次元の模型では共存型が良く生じた。 続きを見る
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